X(Twitter)、イーロン・マスクの考える「美観」により、また仕様が変わるってよ。
記事ツイートのタイトルと記事本文の埋め込み表示を廃止するようです。
Fortune誌によると、Xに投稿されたリンクから、記事タイトルと記事の説明文を削除し、アイキャッチ画像だけを表示するようになると報道。
イーロン・マスクはその報道を肯定し「これは私から直接言っていることだ。美観を大幅に向上させるだろう」と述べました。
This is coming from me directly. Will greatly improve the esthetics.
— Elon Musk (@elonmusk) August 22, 2023
「美観」のための変更らしいけど
Fortune誌によれば、Xはツイートを小さくし縦幅を減らすことで、1つのフィードページにより多くのコンテンツを出せるようにしたいのだそうです。
イーロン・マスクはこの仕様変更により、なぜかクリックベイト(意図的なクリック誘導)を減らすことができると考えているみたい。
現在URLが投稿されると、記事タイトルとアイキャッチ画像と記事の説明文はいわゆる「カード」に含まれます。この「カード」はツイートの文字数には含まれないので、ユーザーは文字数制限を回避しながら、リンク先の文脈を伝えるために役立っていました。
イーロン・マスクは「美観のため」などと書いていますが、実態は彼の計画に合致しているのでしょう。
Xを公言している「何でもありのアプリ」にするために、記事を書くメディアや記者に何らかのインセンティブを与えることを検討しています。
もちろんより長いツイート文が書けるようになったり、Tweetdeckのような他の機能を提供する8ドルの有償プラン購入の動機にもなります。
同社のリンダ・ヤカリーノCEOは、インタビューで
ユーザーはお気に入りのクリエイターを購読し、そのクリエイターは「動画と記事」を制作しながら、イーロン・マスクのアフィリエイトスキームで「本当の生計」を立てることができます。
と語り、イーロン・マスクはより自由に記事を書いて、より高い収入を得たいと望む記者たちを取り込んでいきたい様子です。
広告主やユーザーにとっては歓迎できなさそう
定期的に新着記事をツイートしているウェブサイトではボットで処理できる作業ですが、それ以外のユーザーにとっては、投稿するリンクの説明の文字数をさらに工夫しなくてはなりません。
そうなると一般のXユーザーは、外部記事のリンクを共有するのが面倒に感じるようになりそうです。
この動きは、広告主にも影響があります。Fortune誌の情報筋は「広告主はそれを好まなかった」とのことですが、いずれにせよこの動きは進んでいます。
Twitter、Facebook、TikTokなどのSNSでは、ユーザーをプラットフォームに引き止めるべく、外部リンクをクリックすると独自のアプリ内ブラウザが表示されます。
これによってユーザーはアプリ内に留まって、ワンクリックですぐにプラットフォームに戻ってこれるのに慣れています。
これに限らずXの度重なる仕様変更に、ユーザーや広告主は今後も耐えられるのでしょうかね…?