「X(Twitter)では批判的な新聞や競合の短縮リンクを開くのに、やったらと時間がかかる」
そう感じた人たちが試しに測ってみたら、な~んと4、5秒も表示が遅いことがわかり、「わざとトラフィックが流れないように営業妨害してるのか⁉」「短縮リンクってアクセス速くするためのものだと思ってた」とちょっとした騒ぎになりました。
遅延発生は8月4日から
最初に気づいたのはxslowzonさん。Hacker Newsにこう書いていますよ。
Twitterで「NYTimes.com」や「threads.net」のリンクを押してごらん。t.coの短縮リンクから飛ぶのに最悪5秒くらいかかるよ。
気に入らないURLをブロックはしないものの、アクセスしようとすると時間が無駄にかかるようになってるってわけ。
NYTのアクセス遅延が発生したとき(西海岸時間の8/4正午ぐらい)からずっと追跡中だが、これだけコンスタントに遅延が起こると、故意にやっているのは明らかだ。
「たったの4、5秒⁉」と思われるかもしれませんが、ネットの専門家によると、多忙な現代人は1秒でも遅れると、もう開くのをやめてしまうものなので、4、5秒も遅れたらビュー数にモロに響いちゃうみたい。閲覧が減れば広告収入も減るのでニュースサイトにとっては死活問題です。
表示に時間がかかるのはイーロン・マスクが目の敵にしてるサイトばかり
ターゲットになったのはNew York TimesとReuters、Twitter離れのユーザーが集まるThreads、Bluesky、Substackで、どこもイーロン・マスクに目の敵にされているサイトやアプリばかりです。とても偶然とは思えません。
特にNew York Timesについては、反アパルトヘイト運動時代のかけ声「Kill the Boar」の解説記事が頭にきたイーロン・マスクが不買運動をツイートで呼び掛けたのが4日午前10時46分ですので、遅延発生のタイミングとわかりやすく重なっています。
The New York Times actually has the nerve to support calls for genocide! If ever there was a time to cancel that publication, it is now.
— Elon Musk (@elonmusk) August 4, 2023
You can read their articles for free anyway using https://t.co/2NjvMTsWmj. pic.twitter.com/ow11wxw7Ny
バレたらすぐ元に戻る

でもさすがにやりすぎたと思ったのか、遅延のことがWashington Postに報じられると、みるみるうちにアクセスが速くなっていきました。これにはWashington Postの記者もビックリです。こうも早く直ると、まるで、ありもしない問題をWashington Postが騒ぎ立てているかのように見えちゃうじゃないですかね…。
なお、遅延の原因については明らかにされていません。