最先端のクルマは、生活に馴染む。
僕は「車」は単なる移動手段として使うもので、この先ずっとレンタカーでいいやと思っていました。
しかし、結論から言うと、車にあまり興味がなかった僕が、テスラには心を掴まれました。
直感的でユーザーに優しいテスラのソフトウェアや操作方法を目の当たりにした感覚は、「ガラケー→初めてiPhoneに触ったとき」に近いものでした。
今回、3日間お借りしたのは、電気自動車(EV)の代表であるTesla(テスラ)社が提供するモデルの一つ、Model Y。
僕が魅力を感じたポイントを紹介し、そのあと、実際に購入を検討するとしたら?を考えてみます。

1. タッチスクリーンと音声コマンドでの操作が楽

まず、運転席に座った瞬間に目に入るのが、この15インチの大きなタッチスクリーン。車両のほとんどの操作がここでできるようになっています。
多くの機能をどうやって使うのか覚えるのだけでも一苦労ですが、実際はスクリーンをタッチしないで、音声コマンドで操作することが多かったです。
音声コマンドでは、エアコンの温度設定や、ナビゲーションの操作などが行なえ、タッチスクリーンなら2、3タップくらい必要なことが、一声で完了します。運転しながらでもOKだし、これが超便利でした。
従来のガソリン車の操作に愛着がない僕は、テスラの操作方法が結構しっくりきていて、「全部こうしてくれ…」といった気持ちになりました。
2. ワンペダル走行とオートパイロット機能が快適
僕は運転が特別好き、ってわけではありません。
なので、ワンペダル走行とオートパイロット機能は、毎日の運転のハードルを下げてくれる、便利でうれしい機能でした。
ワンペダル走行は、アクセルペダルを離すと車体が完全停止するまで回生ブレーキがかかるというもの。最初はとまどいましたが、慣れてしまえばブレーキとアクセルの細かい踏みかえが減って、こっちの方が楽じゃんと思いました。(あとでワンペダル走行じゃない別の車に乗り換える時は要注意です)
次にオートパイロット。

日本では車両専用道路に限りますが、同じ車線内ならば自動で加速とブレーキを行ない、車間距離を取ってくれて、ハンドル操作も自動でアシストしてくれます(運転者はハンドルを握って車を監視する必要があります)。
EVなのでエンジン音がないし、振動も少ない。運転時のストレスが軽減されて、ドライブが楽しくなる感覚はいいものでした。
3. モバイルアプリ、めっちゃ使いやすい

僕が最も、といっていいほど感動したのが、モバイル端末におけるテスラの公式アプリが直感的で使いやすいこと。
アプリでアカウントにログインしてセットアップすれば、スマホがキーになるし(キーを別で持ち歩かなくていい)、遠隔で車の施錠・開錠、充電状態や室内の温度の確認・設定もできちゃいます。
毎日使うアプリのクオリティの高さが、車の価値を高めるのか、とスマホ世代の僕にはグサっと刺さりました。
4. 動画サブスクやゲームを楽しめる

車の走行には直接関係のないコンテンツを楽しめるようになっているのも注目ポイント。広いディスプレイで動画を観たり、ダウンロードしたゲームをプレイできたりします。
いろいろ遊んでいるなかで僕が驚いたのは、スピーカーの音質の良さです。臨場感があって、コンテンツのクオリティをグッと上げてくれていました。
一方で気になったのは、動画の画質が360pで固定になっていることです。Wi-Fiに接続しても画質変更ができなかったので仕様っぽいです。ディスプレイの解像度をフルに使えるようなアップデートがあるといいなと思いました。
*最新のソフトウェアアップデート後は、ハンドル左のホイール操作で画質の変更が可能になっております。
僕がテスラModel Yの購入を考える際の懸念点
Model Y、いいなぁ、欲しいなぁと思ったけど、一度冷静になって振り返ってみます。

・車体は大きい
Model Y は、ミッドサイズのSUV。今回、成人男性4人で移動しましたが、車内は広く、余裕があって快適でした。
実際に運転してみると、日本では狭い道が当然のようにあるので、車体のサイズに神経を使うことが多かったです。
・荷物はめっちゃ入る、けど普段こんなにいらないはず
5名乗車時の最大貨物積載容量が971Lで、僕ら4人が持ってきた荷物は十分入りました。
一方で、これ日常使いにするには持て余しまくるな、と感じました。現実的なのはModel 3ほどの大きさでしょうか。家族など、大人数で移動することが多い方にはModel Yを勧めたいです。
・引っ越しが必要
Model Yを借りている3日間、わけがあって、車の充電設備がないコテージに滞在していました。そこで向かったのはテスラ社が世界中に展開させている高速充電ネットワーク、スーパーチャージャー。

宿から最寄りのスーパーチャージャーまで40kmほど(残充電20%くらいないと不安な距離)だったので、どこにいても充電残量を気にしていたのが、ちょっと辛かったですね。
なので、自宅や滞在先に充電できる環境は必須だと思います。寝ている間充電が済みますし、朝起きた時の安心感が段違いだろうなと想像できます。
僕の家はアパートで、充電設備は当然ながらありません。本気でテスラの車を購入する場合は、引っ越しを考えるタイミングでもあるかもしれません。
まとめ
こうして3日間テスラのModel Yを体験した結果、僕はModel Yに、というよりも、テスラそのものに心を掴まれました。
日本でテスラの車の運用を決意するのは、住んでいる場所やコストを考えると、簡単なことではないと思います。
ただ、ストレスフリーな走行サポート機能、タッチスクリーンや音声での車両の操作や、使いやすいスマホアプリは、一度体験したら忘れられないはず。
スマホ世代で車に興味がなかった僕にもテスラが魅力的な存在に映ったのは、特有の快適さや楽しさといった、スマートデバイスのような、旧来の「車」に比べて新しい価値に惹かれたからだと思います。
まだ乗ったことのない人に、一度試乗して感想聞かせて!と反応が気になる車でした。
15:40ごろ追記:動画視聴の画質変更について、現在はソフトアップデートで可能になっているため、その旨を追記しております。
Source: Tesla