有機ELモデル待つかなー:MacBook Pro 2023レビュー

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  • author Michelle Ehrhardt - Gizmodo US
  • [原文]
  • 福田ミホ
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有機ELモデル待つかなー:MacBook Pro 2023レビュー
Image:Michelle Ehrhardt - Gizmodo US

性能もバッテリーライフもすごいんだけど、と。




MacBook Pro 14インチと16インチ、2023年モデルがやってきました。けど、見た目は基本、2021年モデルと同じです。でも中身は大違いで、M2 ProとM2 Maxが入ってるので、性能的にもデザイン的にもモダンになったMacBook Proが、ついに手に入ることになります。

といっても2021年のデザインを流用してるので、安心感があります。その分というか、Windowsマシンと違って、有機ELのタッチスクリーンみたいなプレミアム機能は入っていません。あとは値段のわりに、Webカメラがノッチに収まってるのも、ちょっと抵抗があります。

新しいチップは強力で、重たい処理が前世代の半分の時間で済むこともあります。MacBook Proを持ってない人とか、動画編集する人とかには、この性能を理由に買ってもよさそうです。でもそうじゃない人には、買い換えを正当化するのは難しいかもしれません。

MacBook Pro(2023年モデル)

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これは何?: AppleのM2 ProとM2 Max搭載のノートPC

価格:2,000ドル(日本向け価格28万8800円)から

好きなところ:今風なデザイン、パワフルなWebカメラ、高速、ゲームもできる

好きじゃないところ:有機ELでもタッチスクリーンでもない、音声がキンキン聞こえる、全体に漂う一時しのぎ感


この記事用にApple(アップル)が貸してくれたレビュー機は最高スペックではなかったんですが、それでもハイエンドなほうの構成でした。

MacBook Pro 16インチで、12コアCPU+19コアGPU のM2 Pro搭載、RAMは32GB、ストレージは2TBです。それだと価格は3,500ドル(日本向け48万8800円)ですが、RAMやストレージを減らせば2,700ドルとか2,500ドル(同37万6800円、34万8800円)まで落とせます。

または、3,500ドル(日本向け49万8800円)で16インチ・12コアCPU+38コアGPUのM2 Max搭載のモデルを買ってもいいでしょう。その場合32GBのRAMと1TBのストレージが付いてきます。

RAMとストレージを増強してそれぞれ96GB・8TBにすると、お値段6,500ドル(同91万8800円)になります。

M2 Pro・M2 Maxチップは今年の14インチMacBook Proにも入っていて、10コアCPU+16コアGPUのM2 Pro搭載だとお値段2,000ドル(日本向け28万8800円)からです。

一番高い構成だと6,300ドル(同89万6800円)で、これは12コアCPU+38コアGPUのM2 Max搭載、RAMが96GB、ストレージ8TBにした場合です。

でももっとライトな構成にすれば、M2 Maxモデルでも3,100ドル(同44万8800円)から買えます。

どのモデルもディスプレイはミニLEDを使った「Liquid Retina XDR」で、最大120Hzの可変リフレッシュレート、HDRコンテンツ再生が可能です。解像度は4Kより若干低い3,456 x 2,234となります。

どの構成がいいかわからない場合、仕事上明らかに必要とかでない限り、通常はRAMは16〜32GB程度で大丈夫です。

必要なストレージ容量は、いろんなデータをコンピューター本体に入れておきたいか、クラウドや外付けストレージを使うかで違ってきますが、たいていの人は1TBあればOKです。

ノッチは生きてた

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Image:Michelle Ehrhardt - Gizmodo US

2021年のMacBook ProをレビューしたYouTuberのMarques Brownlee氏は「次の14インチ・16インチMacBook Proにもノッチがあったら1日靴下とサンダルで過ごす」と宣言しました。

ずいぶん簡単な罰ゲームですが、とにかく彼は靴下とサンダルのコーディネートを考えなきゃいけなさそうです。予想に反して、ノッチはまだそこにあるからです。

でも、ノッチでも別に問題ありません。画面が大きい分、MacBook Airよりダメージが少ないし。

とはいえ、なぜノッチじゃなきゃいけないのかは不思議です。もちろんこのノッチのおかげでFacetimeセンサーを内部コンポーネントと統合できて、賢いライティング機能ができたっていうメリットはあります。

でも今はContinuityを使ってiPhoneをWebカムにできるし、Lenovoが開発したWebカムアドオンのMagic Bayみたいなソリューションもあります。

なので来年こそは、ついにノッチがなくなるって賭けてもいいかもしれません。

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Image:Michelle Ehrhardt - Gizmodo US

今回のMacBook Proはノッチだけじゃなく、全体のデザインも2021年モデルとまったく同じで、左側にはThunderbolt 4ポート2カ所に3.5mmヘッドホンジャック、MagSafe充電ポートがあり、右側にはSDカードスロットとHDMIポート、Thunderbolt 4ポートという布陣です。

一般的な作業用マシンとしては問題ないレイアウトで、去年のM2 MacBook Airがこれだったときはすごくよいと思っていました。

でも、2021年のMacBook Proラインのデザイン改変前よりよくなったとはいえ、USB-Aポートがないのは(AppleはMacでもゲームできるよって一生懸命アピールしてますが)ゲーミングに関してはやっぱり不利です。

『バイオハザード ヴィレッジ』のAppleシリコンネイティブ版を試すだけでもUSB-Cハブにつなぐ必要がありました。

大した手間じゃありませんが、「ネイティブ」感は薄くなります。ゲーム系では、高解像度・高リフレッシュレートのモニターをつなぎやすくするためにDisplayPortもあれば助かります。

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Image:Michelle Ehrhardt - Gizmodo US

あとは本体の色でももっと遊べないのかなと思います。

今年もまたシルバーと「スペースグレイ」の展開、つまりグレイの薄いのと濃いのだけで、ちょっと飽きてきちゃいました。

去年のAirにはゴールドとネイビーが加わりましたが、Proにだってそんな選択の幅があっていいんじゃないでしょうか。

何でも2分でこなすモンスター

M2チップ搭載とともに外観も大きく変わったMacBook Airと違い、今年の14インチ・16インチMacBook Proの最大の変化は中身のチップだけです。

なので、M1搭載MacBook Proが元々すごいってこともあり、M2になったからって買い替える理由にはなりにくい印象。でもM1からM2への変化は、IntelのチップからM1への変化に比べると小さいんですが、M2搭載13インチMacBook Proの肩透かし感に比べれば、M2 ProとMax搭載MacBook Proはパワーユーザーのニッチなニーズを吸収しうる存在です。

ついにAppleの最新シリコンに、ファンと今風ボディを兼ね備えたものが手に入るんです。

新MacBook Proたちは、ほとんどの生産性ベンチマークを2分半で蹴散らしてしまうモンスターです。

Handbrakeで4K動画を1080pに変換する処理では2分32秒しかかかりませんでした。BlenderでのBMWのレンダリングは2分22秒、使ってるのがCPUでもGPUでも変わりません。

参考として、2021年にレビューしたM1 Max搭載MacBook Proは、同じ4Kファイルを変換するのに4分50秒かかりました。CPUベースのBlenderでのレンダリングは3分21秒、GPUベースでは4分56秒でした。

あとはベースM2搭載の13インチMacBook Proは4K動画変換に4分3秒、BlenderのBMWレンダリングがCPUで4分35秒、GPUで4分36秒という結果でした。

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多くの場合、新MacBook Proはほとんどのタスクをほぼ半分の時間で完了してくれます。2分ちょいというのは、コーヒーを淹れる間にできるってことです。

前世代の4分前後だってかなりいい線でしたが、どこまでの速さが必要かどうかは、重たい処理をする頻度とか、扱ってるファイルの巨大さによって違います。

仕事でヘビーに使ってる人なら、短縮した時間がそのままお金につながります。

Macじゃないものとも性能比較しました。WindowsにおけるMacBook対抗馬とされるDell XPS 13 Plusは、Handbrakeでの4K動画の処理に9分35秒と大差を付けられました。

Blenderの処理はだいたいM1 Max MacBook Pro相当で、Intel Core i7-1280pチップを使ったCPUベースのベンチマークが4分27秒でした。

また合成ベンチマークのGeekbenchで、システム全体的なパフォーマンスも測定しました。Geekbenchは時間じゃなくスコアで計測するんですが、M2 Pro搭載MacBook Proはシングルコアで1,965、マルチコアで15,148という結果でした。

2021年のM1 Max搭載MacBook Proがシングルコア1,577、マルチコア12,663、Dell XPS 13 Plusが同じく1,714と9,947だったので、こちらも順当です。

ゲームもできる新MacBook Pro

Macで本格的にゲームって、互換性の問題が大きくて、まだまだ夢でしかありません。

多くのゲームが、そのままではMacで動作せず、それはベンチマークの定番『Far Cry』シリーズも同様です。

新MacBook Proでもそれは変わらないんですが、メジャーなゲームに必要なパワーはあることが証明されました。

あとは開発者がMacをサポートするかどうかになります。

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私が16インチM2 MacBook Proでプレイした中で一番すごいと思ったゲームは、間違いなくAppleシリコンネイティブ版の『バイオハザード ヴィレッジ』です。

エミュレーションを通してx86版を動かすんじゃなく、開発元のカプコンがAppleと協力して、Appleシリコン向けにイチから作ったんです。『バイオハザード ヴィレッジ』自体は去年11月からあったんですが、M2 Proの性能を活かすにはぴったりです。

ゲームの最初からエレナの家に到着するところまで2〜3時間、ゆっくりとアクションシーンをリプレイしたり、複数のグラフィックス設定を切り替えたりしながらやってみましたが、ファンの音が問題になることはなく、熱もよい意味であったかい程度でした。

グラフィックス重視の設定にしても、フレームレートは60以下に落ちませんでした。

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ゲーム中の設定はほとんど「グラフィックス重視」と「Max」にしていて、解像度は1,920×1,200でした。

同じ解像度で「パフォーマンス優先」の設定も試しましたが、それで得られるメリットは画質を低下(少しだけですが)させるほどじゃないと感じました。

でもどんな設定でも、プレイ感覚全体としては、ゲーム機と遜色ありません(Xbox Series XじゃなくSeries Sに近いかもしれないけど)。

「グラフィックス重視」だとフレームレートは70〜90前後であることが多く、「Max」では60〜80でした。

幅がまあまあ大きいのは、画面上の動きによって違うからで、何十体のゾンビと戦うときはFPSが下がり、ゆったり情景を楽しんでるときはFPSが上がるといった感じです。

動きが静かなときはFPS120台が出たこともあり、たしかに「最大120Hz」は本当なんだと確認できました。

「パフォーマンス重視」設定ではそういうときがもっと多くなりましたが、バトルのときのフレームレートはわりと同じくらいでした。

「パフォーマンス重視」設定では、デフォルトのままだとフレームレート上限が30FPSと実力よりずっと低く制限されるので、私は手動でアンロックしてました。

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Image:Michelle Ehrhardt - Gizmodo US

ふと思い立って、MacBook Pro側の最大解像度である3,456×2,234でのプレイもしてみました。

フレームレートはほぼ30FPSでしたが、それでも意外と、プレイ自体は可能です。でも私はもう普段ゲーミングPCで90以上のFPSに慣れてしまってるので、30FPSはもはやスライドショーみたいに感じてしまいました。

『バイオハザード ヴィレッジ』関連で残念だったのは、新MacBook ProにUSB-Aポートがないことでした。USB-Aマウスやディスプレイをつなぐのにハブが必要になったからです。

あと『バイオハザード ヴィレッジ』をプレイするには、AppleのGame CenterやApp Storeにログインしてる表示があっても、iCloudにサインインしなきゃいけなかったので、ログイン時にバグがあるかもしれません。

それからゲームをやめるときのキーバインドはデフォルトではBackspaceなんですが、Macだと「Function+Delete」を押さなきゃいけません。

エミュレーションを通したゲームはプレイ自体はできますが、『バイオハザード ヴィレッジ』みたいにヘビーなものじゃなくても、満足いくプレイではありませんでした。

『Civilization VI』でベンチマークしたところ、平均フレームレートが16.4、平均ターンタイムが9.7、『Total War:Warhammer II』は平均フレームレートが53.1でした。

もうひとつヘビーなゲーム『Shadow of the Tomb Raider』では平均FPSが56でした。どれもプレイはできるし、こんなに薄くてポータブルなマシンでここまでできるって意味ではすごいんですが、同じくらい薄いRazer Blade 16みたいなプレミアムゲーミングノートPCには全然及びません

それでも、ただ何かしらゲームをプレイする環境がほしいだけ、みたいな場合は、新MacBook Proがあることで、ゲーム機を買わずにしばらくしのげるかもしれません。

カプコンみたいにAppleシリコンをゲーミングプラットフォームとしてちゃんと捉えるデベロッパーが増えれば、いつかはゲーム機の代わりになるのかも…?

さらに長持ちのバッテリー

バッテリーライフは、M2になったことで一番改善した点だと思われます。画面の明るさ200nitで、省エネモードとか自動明るさ調整をオフにした状態での動画連続再生ベンチマークでは、M2 Pro搭載のMacBook Proは16時間40分持ちました。

Macはそもそもバッテリーライフが長いことで知られてますが、16時間超えはM1 Max MacBook Proの記録・8時間39分のほぼ倍です。消費電力の少ない、ベースM2搭載の13インチMacBook Proでも15時間47分だったので新MacBook Proはそれを上回ってます。

いっぽうWindowsマシンは比べものにならず、Dell XPS 13 Plusは同じテストで6時間38分しか持ちませんでした。

キーボード周りはゆったり

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新MacBook Proのキーボードは、いい意味で先代と同じです。

バタフライキーボードの時代は終わり、クリッキーなシザースイッチに変わりました。それは想定内でしたが、もっとうれしかったのは物理Functionキーがフルサイズで搭載されたことです。

13インチのM2 MacBook Proみたいなタッチバーはもうありません。電源ボタンもフルサイズでTouchID内蔵です。レビュー機でパスワードが必要になったのは再起動後だけで、それ以外はいつもタッチだけでちゃんと認証できました。

パフォーマンス面では、新MacBook Proでは私の普段のペースである毎分80〜90ワードで簡単に打てたし、打ち心地も良好。タッチパッドは今まで通り安定していて、マルチタッチジェスチャーも1回でしっかり認識してくれます。

滑らかな表面で、細かな調整から長いフリックまで簡単で、6.5×3.9インチ(16.5×9.9cm)というサイズももちろんその使い心地に貢献してます。線を描く場合、スタイラスでも指でも、圧力のかけ方で線の太さを変化させられます。

音はいいけど声はそうでもない

2021年モデルと違い、新MacBook Proにはキーボードを囲んでスピーカーが6基搭載され、サラウンドサウンド風の効果があることになってます。

Dolby Atmosコンテンツについては、AirPodsと同じような空間オーディオもサポートしてます。そういう技術は音楽に関しては有効なんですが、声に関してはそうでもありません。

Weekndの『Blinding Lights』を聞いたところ、ベースの深みと音場の広さがすごいと思いました。近づいてくる車の音でも、ボーカルの声でも、音の出どころがはっきりわかります。

でもそのボーカルは、新MacBook Proがうまく出せてない音なんです。

新16インチMacBook Proで人の声を聞くと、M2 MacBook Airもそうでしたが、キンキン薄っぺらくて聞きづらく感じます。

音楽ではそれほど問題になりませんが、音声中心のコンテンツだと気になります。私はAirPods Proで空間オーディオをオンにしてるときも同じような感じに聞こえることが多いので、ハードウェアの要因もそうだし、Appleの擬似サラウンドサウンド技術の影響かもという気がします。

『Avatar: The Way of Water』の予告編をYouTubeで見たときは多分Dolby Atmos空間オーディオがオンにならなかったと思うのですが、それでもシガニー・ウィーバーの声は意図されるほど「強そう」には聞こえませんでした。

空間オーディオを使わなくても、何かが明らかにおかしいんです。

なんで有機ELにならないんでしょうね

Appleは今になっても有機ELを避け続けてますが、もう言い訳はできません。iPhoneでも使ってるし、「Retina」も古く感じられてます。

ミニLEDの採用はよかったんですが、バックライト技術が変わっただけなので、マイクロLEDみたいな有機ELの真のライバルにはなりません。

2024年には有機EL搭載MacBookが登場すると予想してるので、逆に今年MacBook Proを買ってしまうと、来年後悔するリスクが出てきます。

有機ELで何が変わるのか。ひとつはコントラスト。『Avatar: The Way of Water』の予告編をMacBook Proの1,600nit、3,456×2,234ディスプレイで見ると、たしかに精細さ、明るさは否定できません。

でもその明るさが、暗い部分にまで及んでるのが残念です。夜のシーンを自宅のLG製有機EL TVと比べると、有機ELでは真っ暗に見える空の色が、新MacBook Proではだいぶ青みがかってるのがわかりました。

同様に、有機ELの深い黒が作るコントラストがなくなるので、他の色もそれほど鮮やかではありません。

細かいことかもしれませんが、クリエイティブな仕事で使うコンピューターでは色再現性が重要です。それが高価なコンピューターなら、なおさらプレミアムなディスプレイである必要があります。

もうひとつ、有機ELじゃないことで問題になるのがブルーミング(色にじみ)です。

ある場面が黒とか暗めな色でほとんど埋まってるときに何か明るい色が入ると、新MacBook ProのミニLEDパネルでは色にじみが起こりやすくなってます。

それほど頻繁じゃないんですが、その状態が起こると、ディスプレイが壊れたみたいに見えます。

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残念ながら、『バイオハザード ヴィレッジ』をプレイしはじめた最初の数分で起きたのがこの現象でした。

暗い森の中を懐中電灯だけで歩いてたら、視野の中心がプレイできないかもってくらいピクセル化しはじめたんです。

この部分のゲームプレイは別にハードじゃないし、しっかり筋道がついてるんですが、ブルーミングが気になるあまり、まっすぐ歩いてるつもりがまったく逆向きになってしまってました。

Webカムはノッチに入ってる意味あり

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ノッチも過去の遺物みたいに思われるかもしれませんが、新MacBook ProのWebカムはそれを最大限活用してます。

1080pのWebカムはそれだけでも他のたいていのWebカムよりもいいんですが、FaceTimeモジュールによるスマートなライティングがもれなく付いてくることで、つねにベストなビデオ映りが期待できます。

夜の家のオフィスと、くもりの日の混み合ったカフェで自分を撮ってみましたが、ほとんど鏡みたいに同じように撮れました。

私は写真に映るのが苦手なんですが、MacBook ProのWebカムのおかげでストリーミングでも始めようかと思っちゃうくらいでした。

暗い環境でも顔がしっかり明るく、それでいて白っぽくならずに撮れていて、場所に関係なくすごく柔軟に調整してくれる感じです。

直射日光にも当ててみたかったんですが、ニューヨークの1月の天気は味方してくれませんでした。でも多分このWebカムなら、明るい窓の前で撮ったとしても、白いシーツに囲まれたみたいにはならないんじゃないかと思います。

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iPhone 11を使ってContinuityも試してみました。ContinuityはMacBook Pro限定機能じゃありませんが、ノッチなしの未来を示してくれます。

MacBook ProとiPhoneの接続が素早くて、ワンタップだけだったのは驚きでした。よりパワフルなiPhoneの背面カメラも使えて、そこに映る画像をMacBook Proで確認でき、撮れた写真はWebカムで撮ったものよりさらにクリーンでした。

新MacBook Pro、買うべき?

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新MacBook Proは現状のAppleのベストなノートPCであることは間違いありません。ただ、今買うことをお勧めできるのは、かなり限られた人たちです。

新MacBook Proは、パワフルなコンピューターのわりには薄く軽く、2021年モデルからベストな部分、FaceTimeカメラや大きなスクリーン、ポートや物理ボタン重視といったものを受け継いでます。

今までのM2ラインアップの中で空席になっていた、ファンが付いてて・今風デザインの・Proという位置づけをしっかりと埋める存在になりました。

でも新MacBook Proを買うべきかどうかは、ケースバイケースです。

動画変換とか3Dモデルレンダリングといったタスクにかかる時間は、元々高速なM1 ProやMaxよりさらに半減させられます。

4分から2分への短縮は意味があるのかって議論もあるかもしれませんが、動画編集が仕事の人なら、今までレンダリング待ちしてた時間の分ちゃんと働けることになります。

ゲーマーも、M2 Pro・M2 Maxの性能を活かせるかもしれません。ただ互換性の問題があるので、MacBookをゲーミング目的で買うことはお勧めしません。

でもたまにゲームする程度の使い方なら、新MacBook Proはそのへんの普通のノートPCよりずっと向いてます。

とはいえ、ほとんどの人は今回のMacBook Pro、パスして大丈夫です。

まだMacBook Proを持ってなくて使ってみたい人だったら、とくにM2搭載13インチMacBook Proと比べるなら、こっちの新MacBook Proのほうがずっといいでしょう。大きく向上したバッテリーライフは魅力的です。

でもアップグレードすべき必要性はそんなにありません。ノッチはまだあるし、有機ELでもタッチスクリーンでもないし、カラバリもおもしろみがありません。

2023年のMacBook Proラインアップは、数年後に振り返ったら、一時しのぎみたいに感じられると思います。

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https://www.gizmodo.jp/2023/01/oled-macbook-air.html

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