1枚ずつ木目が違うのも個性的。
ここ数年、これまでプラスチック素材で作られていろんな製品が、海洋プラごみや植物由来の素材に置き換わりつつあり、転換期を迎えています。英語のスラングで「プラスチック」とも呼ばれているクレジットカードにも、その波が押し寄せているようです。
桜の木から作られたデビットカード
treecardが作っているのは、木から作られたデビットカード。クレジットカードとはちょっと違い、自分の預金口座にあるお金で買い物ができるものなのですが、マスターカード社のライセンスに基づいてサットン銀行から発行された正真正銘の本物なんです。非接触型決済ということなので、おそらくATMに突っ込むと破損してしまうのだと思いますが、Apple Pay/Google Pay/Samsung Payにも対応しています。

お金を使えば緑が豊かに
再利用されたペットボトルと、1本の桜の木から30万枚のカードが作られるとビックリのスケール感ですが、このカードで50ドルを利用すると、本物の木が植樹されるという特典が魅力。他の銀行は預金口座を持っているだけで月額の維持費が引き落とされるところ、treecardなら無料。しかも利益の80%を植樹に寄付してると良心の塊みたいなカードとなっています。
世界中で成果を上げている
公式サイトには、環境保護系テック企業ECOSIAを通じて35カ国以上の団体と提携し、世界中の生物が多様なスポットで植樹を行なっているとあり、一例としてブラジルの大西洋岸森林では2012年から4,745ヘクタールに1,960万本以上の植樹を行ったと報告があります。ハゲ山が4年で緑に覆われた写真も掲載されているので、ちゃんと効果があることも分かります。
植林ができて使用後は自然に還るこのカード。現在はアメリカでしか発行されませんが、世界的に普及してほしいと思います。
Source: treecard, ECOSIA, facebok via YANKO DESIGN, urban DICTIONARY