紙作りの技術がエンジンに?
海洋プラごみの再利用や、植物由来の素材を使うなど、世界中のいろんな企業が環境に配慮した取り組みを行っています。ヤマハ発動機もそのひとつとなり、世界で初めて木材チップから作った強化樹脂をエンジンの部品にすると発表がありました。
新素材「セレンピアプラス」誕生
「Cellenpia Plas(セレンピアプラス)」と名付けられた新素材「セルロースナノファイバー(CNF)強化樹脂」は、日本製紙株式会社との協力で作られました。確かに紙も最初は木材チップなど植物由来の原料を使いますもんね。
「CNF強化樹脂」は、ポリプロピレンなどの樹脂に混ぜるなどの使い方で、プラスチック素材が減らせて、温暖化ガス排出削減もでき、再利用性にも優れていると良いことだらけ。従来の樹脂材料より25%以上の軽量化ができるのも大きな魅力です。

Image: YAMAHA
いずれはバイクなどにも
「セレンピアプラス」は、2024年モデルの一部の水上オートバイとスポーツボートに使われ、将来的には陸を走るバイクなどにも展開することを視野に入れているとのこと。おそらく見た目には分からないだろうと思いますが、重量で違いが分かるのようになるのでしょうか?
関連会社のヤマハでは楽器も作っているので、そっちに採用される可能性もあるでしょう。ユーザーとしても、使い潰した後、少しでもリサイクルなどに回ってくれるとうれしいですよね。
金属の塊みたいなマシーンに木材が使われるのは最新技術の成せる技ですが、いつの日か原点回帰で木材がほとんどを占めた乗り物とか出てくるかも? 妄想するとちょっと楽しみですね。