ものすごいステマ案件。
Google(グーグル)がヤラセ広告で米連邦取引委員会に940万ドル(約12億6500万円)もの和解金を払うことになりそうなのですが、一体どうしてそんなNGなことしちゃったのでしょうか。
事の始まりは2019年。Pixel 4が発売された当初、Googleは全米で多数のラジオ局を持つiHeartMediaに、260万ドル(約3億5000万円)以上を支払い、iHeartMediaネットワークのラジオパーソナリティたちにPixel 4を使っているテイで感想を放送で言わせていたんですね。2019年から2020年にかけて、なんと約2万9000回も放送していたそうです。ほとんどのラジオパーソナリティたちはPixel 4を持ってさえおらず、実際に愛用しているふりをして激推ししていたというわけです。
ヤラセの代償は高くついた…
GoogleとiHeartMediaは一緒に940万ドルの和解金、というか罰金を支払い、さらにもう2度と人にお金を払って、使ったこともない商品を使ってるように振る舞って宣伝させない、という誓約書にもサインさせられることになるようです。
ラジオパーソナリティたちにどんなコメントをさせていたのか、こちらがその一例。
・今までのスマホカメラで一番のお気に入り。特にNight Sightモードのおかげで暗いところでの撮影はすごいし!
・全部スタジオで撮影した写真みたいに撮れちゃう。息子のフットボールの試合も、流れ星も。庭に突然やってきた珍しいフクロウまで撮れちゃった。
・Pixel 4はただ抜群な写真を撮れるだけじゃなくて、音声でGoogleアシスタントが手伝ってくれるから、やらなきゃいけないことをいっぺんに片付けられるの。
こんな感じで本当に使っている感想に聞こえますが、息子の試合も、流れ星も、フクロウも撮ったはずのPixel 4、パーソナリティたちは今でも貰えていないということです。ラジオ局は使ってもいない商品を自分の経験として話すのは無理だと抗議したそうですが、結局Googleに押し切られ、こういった形で放送されてしまったそうです。放送中にも「自分が」という体験で話す広告はいかがなものか?実際にPixel 4をせめて送ってほしいと再度抗議したそうですが、Googleは今は送れないとの返事だったようです。
強く押し切ったため、結局罰金を払う羽目になっただけでなく、世間にヤラセ広告がバレて恥ずかしい思いをしているGoogle。実際にラジオの体験談を聞いて、いいなと思って買った人からしたら裏切られた気分ですよね…。