リンク貼れなくなったのをリアルに経験できないくらい早業だったようで。
Twitterがまたしても新ポリシーを導入後すぐに取り消しました。今回禁止されて1日もたたないうちに撤回されたのは、他のSNSへのリンクと外部へのリンクサービスでした。
他のSNSやリンクサービスへのリンクを禁止
いろんなことが次から次へと起こるので追いかけるのも大変なのですが、まず、Twitterが17日に他のSNSプラットフォームの宣伝に関するポリシー(すでに削除されていますが、ウェブアーカイブが残っています) を変更し、宣伝を目的とするTwitter以外のSNSへのリンクの投稿を禁止しました。Facebook、Instagram、Mastodon、Truth Social、Tribel、Post、NostrのSNSプラットフォーム7つと、Linltreeなどの外部リンクを貼るサービスが禁止対象に指定されました。つまり、他のサイトへのリンクを含むツイートや、プロフ欄にlinktreeのURLを貼る行為も禁止されることに。確かにMastodonのリンクが貼れないというツイートや、短縮リンクを貼ったり、旧2chのようにURLの頭を「ttp://」にしたりして、それを回避するユーザーを見かけました。
良くも悪くもマスク氏次第のポリシー変更
Twitterって、マイノリティーを対象とした差別やヘイトがばらまかれたり、日々のニュースに対する目を覆いたくなるようなツイートが飛び交っていないときは、いろんな人が惜しげなく自己アピールをする平和な場所なんですけどね。なので、ポリシー変更に反対する声があがりまくったのは当然なわけで。で、こんなんじゃビジネスにならないというユーザーと、じゃあどうしてほしいんだというイーロン・マスク氏の間でやり取りがあったあと、マスク氏が以下の代替案を発表することに。
「競合他社の宣伝が『主な』目的である場合のみ、当該アカウントを一次停止するようにポリシーを調整します。実質的には、スパム禁止ルールと同様の扱いです。」
Policy will be adjusted to suspending accounts only when that account’s *primary* purpose is promotion of competitors, which essentially falls under the no spam rule
— Elon Musk (@elonmusk) December 18, 2022
その後、マスク氏は主要なポリシー変更について、今後は投票機能を用いて行なわれることになるとツイートしました。
投票結果とマスク氏の見解が矛盾
それから数時間後、Twitter Safetyのアカウントが「他のSNSサービスの宣伝を主な目的とした既存のアカウントの開設、またはアカウントの使用を禁止するポリシーを設けるべきだと思いますか?」というアンケートを開始。最終結果は、「いいえ」が87%と圧倒的な反対多数に。
Should we have a policy preventing the creation of or use of existing accounts for the main purpose of advertising other social media platforms?
— Twitter Safety (@TwitterSafety) December 19, 2022
ところが、投票が行なわれる数時間前にマスク氏がこんなツイートを投稿していたことでちょっとした混乱が。「時々リンクを軽くシェアするのは問題ないけど、無料でしつこく他SNSを宣伝するのはもうやめてほしい。不快極まりない。」と、投票にかけられる内容とは逆の見解だったことで、混乱するユーザーがいたようです。投稿時間をちゃんとチェックすれば、このツイートの後にマスク氏がポリシー調整をめぐるツイートを投稿し、投票が行なわれたことがわかるのですが、時系列がわからないと混乱しちゃうかもですね。
Casually sharing occasional links is fine, but no more relentless advertising of competitors for free, which is absurd in the extreme
— Elon Musk (@elonmusk) December 18, 2022
ここまでを振り返ると、マスク氏のポリシーに対する主観的意見と、Twitterとしてのポリシーが矛盾するという、マスク氏をはじめとする言論の自由絶対主義者たちが以前の経営陣を批判していたときと同じ状況になってしまっています。世界は今、起こっていることをリアルタイムで伝える&知ることができるTwitterで、世界有数の大富豪がSNS経営の難しさを学ぶ様子をまさにリアルタイムで見ているってことなんでしょうね。
Source: wayback machine