2022年10月末、ニューヨーク州はバッファローにて、4人が死亡する衝突事故が発生。乗っていたのは6人の未成年で、死亡した4人は14歳から17歳でした。事故原因はスピードの出し過ぎですが、一番の問題はこれが盗難車だったこと。車種はKiaで、地元警察は盗難がTikTokの「Kiaチャレンジ」に関係しているとして調べを進めています。
kiaチャレンジって何?
Kiaチャレンジとは、今年の夏頃、主にアメリカで流行したTikTok発のやってみた系の動画ネタ。韓国車のKiaやHyundai(ヒュンダイ)を標的に、USBケーブルまたはスマホ充電器のみを使って盗難できるかやってみるという内容になっています。Kia、Hyundaiが狙われることになったのは、比較的盗みやすいという理由から。ネットで流行っていると言っても、当たり前ですが犯罪なので、リアルで行動に起こす人の数は他チャレンジよりは少なめです。が、チャレンジ動画を拡散したり、コメントで煽る人もいて、実際、2021年と比較すると2022年のアメリカでのKia/ Hyundai車の盗難は増加しているそうです。
Kiaの広報担当James Bell氏は、米Gizmodoのメール取材にてこうコメント。
完全なる盗難防止策はありませんが、犯罪者から主にターゲットにされているのは、キーレスタイプでボタンを押してエンジンをかけるタイプではなく、スチール製の鍵をさして回すイグニッションシステムの車です。Kiaアメリカは、当局と連携し、盗難が多発している地域では、スチール製の鍵を使用しているKiaオーナーにハンドルロックを無償提供するなど対応を続けています。
立派な犯罪なんだからチャレンジしちゃダメ
スチール鍵が悪いわけでも、TikTokが悪いわけでもありません。ネットで流行っているからと、これは犯罪であるという意識が薄れてしまうのが問題。「チャレンジ」という言葉に惑わされないで! 同じチャレンジでも「マネキンチャレンジ」とはまったく違います。注目されても、その場が楽しくても、「チャレンジ」に「成功」しても死んだら終わりです。死ななくても、犯罪した事実は残ります。ノリでやったなんて、言い訳にもならないんだから…。
Source: NBC