なにもかも、ちょうどいい。

ついに出ましたね、アップルのタブレット端末「iPad」の最新版。すでにこちらでもレビューしているとおり、第10世代目にして渾身の作となっています。

以下、ハードウェアとしての特徴を、iPad(第9世代)、11インチiPad Pro(第3世代)とそれぞれ比較しながら見ていきましょう。
第9世代とは一線を画したデザイン

デザイン面で大きく変わったのはシャープな輪郭。

エッジが平坦になり、iPhoneをそのまま大きく引き伸ばしたような筐体になりました。トップボタンの位置が右上に移動し、指紋認証センサーの役目も兼ねています。

スピーカーが横向きの両端に備わっています。中央には待望のUSB-Cコネクターが!

iPad(第9世代)と比べると高さは2mm小さくなり、幅は5.4mm大きくなりました。

サイズはさほど変わらないのですが、ホームボタンがなくなり、ベゼルが細くなった分だけ、ディスプレイサイズが10.2インチから10.9インチへと大きくなりました。

よーく見てみると、新しいiPad(右)のほうが少しだけ縦のベゼルが太い気がする……?
とはいえ、ベゼルが全体的に同じ幅で統一されて、スッキリ感が増しています。見た目もバランスが取れていて美しいですね。

カメラも8メガピクセルから12メガピクセルの広角カメラへと進化しています。
11インチiPad Proと比べてみた

では、大きさがほぼ同じであるiPad Pro(第3世代)と比べてみると、どんな違いがあるのでしょうか。

エッジは同じデザインですが、厚さはiPad(第10世代)が7mm、11インチiPad Pro(第3世代)が5.9mm。

大きさは高さ、幅共にiPad (第10世代)が1mmずつ大きい寸法ですが、見た感じはほぼ違いがわからないぐらいです。

iPadキーボードと接続するときに必要な「Smart Connector」という磁気接続ポイントの位置が変わりました。それに従い、接続できるキーボードの種類が異なります。
iPad(第10世代)は「Magic Keyboard Folio」に、iPad Pro(第3世代)は「Magic Keyboard」、または「Smart Keyboard Folio」に対応しています。キーボードについては別の記事で後ほど詳しくお伝えします。

ベゼルの幅はほぼ同じ。上がiPad (第10世代)、下がiPad Pro(第3世代)です。
それぞれ10.9インチ(2,360 x 1,640ピクセル解像度)と11インチ(2,388 x 1,668ピクセル解像度)のLiquid Retinaディスプレイで、画素密度はいずれも264ppi。色鮮やかで、タッチにも俊敏に反応します。

12MP広角カメラに加え、iPad Proには10MP超広角カメラも備わっています。それゆえにiPad Proにしか撮れない写真もあると思いますが、ビデオ撮影に関しては2倍の光学ズームアウトとオーディオズーム機能以外は同等のスペック。
スローモーションビデオ(120fpsまたは240fps)や手ぶれ補正機能を使ったタイムラプスビデオにも対応しているiPad(第10世代)は、動画コンテンツ作成にも強そうです。
ワクワクする色使い

今回レビューしたiPad(第10世代)のお色はイエロー。ほかにもシルバー、ブルー、ピンクのバリエーションがあり、どれもケースで隠してしまうのもったいないほどかわいくてポップな色合いです。
片手で気軽に持ち運べるサイズ感+軽さ、ポップな色合い、手触りの良いアルミフレーム、優秀なカメラ機能。ハード面から見ると、思わず欲しくならざるを得ないような、そんな魅力がいっぱい詰まったiPadでした。
Photos: 山田ちとら