BRAVIA譲りの画質がゲーミングモニター界にやってきました。
ソニーのあらたなチャレンジINZONEは、AV機器メーカーとしてのソニー本体が送り出す新ゲーミングギアブランドです。その一翼となるのがこちらの「INZONE M9」。ハイエンドなゲーミングモニターです。
27インチIPS液晶で4K 144Hz、しかも応答速度は1ms。もちろんHDMI 2.1かつDisplayPort 1.4対応。描写は全域で緻密。視点を急いで変えても、敵が高速で動いても残像感が少なくシャープ、ヘッドショットもコンボもキメやすいスペックを持っています。
BRAVIAで培ってきた直下型LEDバックライトの部分駆動を採用しているのもポイント。鮮やかなグラデーション表示が可能なんです。さらに高輝度部分を抑制して白飛び低減&暗部を持ち上げて視認させやすくするブラックイコライザー機能も採用されています。
ともあれ長年テレビメーカーとして見やすい映像とはなんたるかを追求してきたソニーが、ゲームの分野でもその実力を発揮しようというのです。これは拍手で歓迎するべき大事件です。
上から目線で戦場を見つめられるスタンド
INZONE M9には、一風変わったスタンドが備わっています。前に太足1本、後ろに2本の足がつく三脚タイプ。前足がモニター部の前にくるところが気になりますが、これには訳があります。
実はモニター部をスライドして下げて。
斜め上を向かせることができます。上から目線で戦場を観察できます。
真下にモニター位置を下げるスタンドでさらに仰角をつける構造だと、モニターの上部のほうの景色が遠くなったと感じがち。そこでINZONE M9は真正面から見ても、のぞき込む形にしても見栄えに差がないようにしているんですね。

また太足部分には、HDMIケーブルやDisplayPortなど太めのケーブルを4本ほど通せるスリットが備わっています。INZONE M9を置いたテーブル上を綺麗に見せることができます。
メニュー画面が操作しやすいアナログスティック
背面を見ていたら、なんだかモニター/ディスプレイでは見慣れないパーツがあります。落下防止ワイヤーをとりつけるパーツかとおもったら、なんとアナログスティック。これ、メニュー画面を操作するときのコントローラなんですって。
設定項目が多いINZONE M9ですが、このアナログスティックのおかげでちょっとしたセッティングも楽に行なえます。なんとなく感じてくるのが、ソニーがもつデジカメ開発の知見。ほら、デジカメってメニュー構造複雑じゃないですか。アレを誰でも操作できるようにするための研究が活きているんじゃないかなって。
価格は高いけど価値を見出すユーザーは一定数いそう
PS5的デザイン文脈のなかに、色を変えられるゲーミングギア的LEDも入っているINZONE M9。市場想定価格は15万4000円とかなり高価ですが、コストのかかる三脚スタンドを取り入れるなど、よく作り込まれています。RTX3090を選ぶ本気度の高いゲーマーを狙った商品と考えれば、納得がいくかも。
なおINZONE M9のほかに、同じ27インチでフルHD・240Hzの「INZONE M3」も計画中とのこと。4K・144Hzが快適に描画できるグラボはそこまで多くないので、もしかしたらこっちが本命となるかも?
Source: ソニー