現場でヘルメットにつけるMRグラス、耐熱・耐寒・防爆とめちゃくちゃタフ

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  • author 岡本玄介
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現場でヘルメットにつけるMRグラス、耐熱・耐寒・防爆とめちゃくちゃタフ
Image: Rokid

命の危険に繋がりかねないウッカリ撲滅に。

中国杭州市とカリフォルニアに拠点を構えるRokidが、現場作業用ヘルメットに合体するAI内蔵のMRゴーグル「ROKID X-CRAFT」を作りました。

目の前がゲームのインターフェイスみたい

MRは「ミックスド・リアリティー」の略。ゴーグル越しにテキストや映像が現実世界と重なるので、所定の位置に道具がちゃんと揃っているか? メーターは正常値を示しているか? などがデュアルHDカメラとAIで瞬時に確認できるようになっています。これならウッカリ見落とすヒューマンエラーが減りそうです。

Video: Rokid/YouTube

徹底して現場作業のために作られた

ゴーグルには視野角40度のディスプレイと、すぐ上にはカメラがあります。音声とジェスチャー、およびヘルメットを囲むバンドにあるツマミで操作を行なったり、万が一のためにSOSボタンも搭載。後頭部には基盤や5G通信機やバッテリーパックが詰まった心臓部になっています。バンドは追加で赤外線カメラや左右にイヤーマフなどがスライドできる構造。危険な現場で使うので耐熱、耐寒、防爆というタフな造りになっています。

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Image: Rokid

本部とテレビ電話で指示を仰げる

具体的な使い方は、次の動画で見られます。滑りやすい階段やガス漏れの可能性がある場所では注意が促され、非常事態には本部や管制塔から緊急コールが入ったりします。

Video: Rokid/YouTube

人間じゃないと瞬時に対応できない

たとえば犬型ロボの「Spot」は、設定すると自律的に危険箇所のチェックを行ないますが、その場でバルブを締めるなど人間並の柔軟性はありませんよね。「ROKID X-CRAFT」なら現場作業員に同様の能力を与えつつ、人対人の意思疎通も可能になるので、その場で対応ができるのが強みです。

MRグラスは発電所や建設、医療、教育などとも好相性ですが、AIがあることで使用者の視線に合わせて必要事項を自動でチェックするのは超便利です。初心者でもすぐ現場に慣れそうですね。

今はまだデモを申請できるだけで、市販はされていないようです。

Source: YouTube (1, 2), Rokid via YANKO DESIGN