Chromebookの新時代へ…。
これまでChromebookというと、どれくらいPCに近い利用スタイルが可能かみたいな、どうしてもパソコンには劣るけど似たようなこともできるようになった的な位置づけが目立っていたことは否めません。が、それも今後は大きく変わっていきそうですよ。というのも、このほどAMDはChromebook向けの新CPUとして、大幅にパフォーマンスアップした「Ryzen 5000 C」シリーズをリリース。ついにChromebookは、続々と専用のCPUが用意されるプラットフォームとしての地位を確保してきたというわけですね!
最大8コアで超パワフル化

これまでもAMDは、Ryzen 3000シリーズのCPUをChromebook向けに提供してきました。しかしながら、新たな「Ryzen 7 5825C」は、Zen 3のモバイルアーキテクチャを採用した8コア/16スレッドの構成です。7nmプロセスの製造工程で省電力機能は強化しつつ、処理能力の向上を実現。これはもうバリバリとビジネスにも使えそうなスペックに思えてきます。これに「Ryzen 5 5625C」「Ryzen 3 5425C」「Ryzen 3 5125C」が続くラインナップとなっていますよ。

どれくらいパワーアップしているかというと、Ryzen 7 5825Cは、従来の「Ryzen 7 3700C」と比較しますと、WEBXPRT 3のベンチマークテストで67%向上したブラウジング体験を実現。また、Geekbench 5のベンチマークテストで107%アップしつつ、Motion Mark 1.2のベンチマークテストでは85%アップと、マルチタスクやグラフィックス性能も、グンと向上していることをうかがい知れます。
ビジネスシーンでの普及に期待大

さらにIntel(インテル)の第11世代CPUとなる「Core i7-1185G7」のプロセッサと比較しても、やはりRyzen 7 5825Cのほうが、少しではあるもののベンチマークスコアで上回っているとアピールされていますね。しかも、このすべてをバッテリ駆動時間では大幅に上回って達成できたとのことで、もはや本格派のウルトラスリムPCとして、どこまで搭載Chromebookを使い倒せるかが気になってくるレベルなのでは?
なお、現時点では最新のRyzen 5000 Cシリーズは、HP「Elite C645 G2」およびAcer「Chromebook Spin 514」という2モデルに搭載されているのみで、まだ選択肢は非常に限られています。しかしながら、「これってビジネスでもフル活用できる完成度だね」なんて評価が広がれば、今後ますます多くの搭載モデルがリリースされる展開となるやもしれません。これからChromebookの存在感は増す一方でしょうかね~?