赤ちゃんの眠りために生まれた発明!
なかなか寝つかない生まれたばかりの赤ちゃんがやっと寝てくれて、そーっと仕事のメールを返そうとタイプし始めると...「ギャー!」。
コロナ禍で自宅から仕事をすることになって、ちょっとした音で起きてしまう赤ちゃんがいる家庭も多いんではないでしょうか。そんな経験で苦労している新米パパで、ベテランプログラマーさんが開発したのが、キーボードを使わずに顔で文字を入力できるカメラインターフェイス。
ご存知の通り、これまでにも目で文字入力をするテクノロジーはありました。ALS(筋委縮性側索硬化症)を患っていたスティーブン・ホーキング博士も目で文字を入力し、コンピュータから音声を出して会話をしていましたよね。単語のアルファベットをひとつずつ目で入力するのは時間がかかりますし、まばたきで入力していくのは、とにかく目が疲れる!ということで彼は試行錯誤の結果、顔の表情を使う方法を選びました。その名もCheekyKeys!

まずおもしろいのは、この方、文字を入力するためにモールス信号を学んだこと。モールス信号の「A」は「・ー」です。まばたきで表現する場合、モールス信パチっと閉じて「・」、じーっと開けて「ー」を表現するのがよさそうですが、これだと疲れたり視覚が混乱してしまう可能性がありました。というわけで、代わりに口をぱくぱくして表現することにしました。こちらの動画で、その経緯を説明してくれています。
アルファベットだけでなく、コマンドキーも顔の表情で表します。シフトキーは右目を閉じる。コマンドキーは左目を閉じる。コントロールキーは両眉を上げる。ズームインは目を大きく開ける。ズームアウトは目を細める、などなど。おもしろいです。
動画の最後には、プログラマーとしてこの入力方法を使ってプログラマーのコード試験を受けて実験しています。顔だけでコードを完成させて、何も知らない面接官は「ちゃんとできましたね。では次の面接に移りましょうか」と何事もなかったかのように対応しています。
もちろん手で入力するよりよっぽど時間はかかりますが、これなら赤ちゃんが深い眠りに入るまでの間、顔だけで入力して仕事をちゃちゃっと終わらせることも可能ですね。お父さん、よくがんばりました!