Pixel 6、Pixel 6 Pro:機械学習の技術がようやく1つの完成形に。スマホの概念を変えうる1台

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  • author 嘉島唯
Pixel 6、Pixel 6 Pro:機械学習の技術がようやく1つの完成形に。スマホの概念を変えうる1台

他のスマホとは違う道を選んだ進化。

他社が複数レンズのスマホを出すなか敢えて1眼レンズのPixel 3を出したり、ジェスチャー操作を搭載したPixel 4を作ってみたりと、我が道を行っていたPixelシリーズの最新作であるPixel 6、Pixel 6 Pro。ついにGoogleの独自プロセッサTensorがのり、スペックを見てもフラッグシップに相応しいシリーズとなりました。価格はPixel 6が7万4800円〜Pixel 6 Proが11万6600円〜10月28日から発売です。どこが素晴らしいのか、ちょっと残念だったポイントも含めてレビューしてきます。

ハード面:思ったより重い。高級感あるガラスの背面

左からPixel 5、Pixel 5a(5G)、Pixel 6、Pixel 6 Pro
Image : Yui Kashima

ディスプレイサイズはPixel 6が6.4 インチ、6 Proが6.7 インチで、5a(6.34インチ)とは大差がないですが、5と比べると大きいですね。5シリーズがまるっこいボディだったのに対して、6シリーズは直線的な雰囲気。背面はガラスが全面に押し出されるようなデザインで高級感がアップした印象です。

iPhone 13 Proよりもひとまわり大きいPixel 6 Pro
Image : Yui Kashima

持ってみると重いです。Pixel 6が207g、6 Proが210gなのでずっしりきます。それぞれ4614 mAh、5003 mAh2のバッテリーを積んでるのでしょうがないとは思いますが、重いものは重い(iPhone 13 Proだって200gオーバーですが)。

左がPixel 6、右がPixel 6 Pro
Image : Yui Kashima

6と6Proの違いのひとつとしてあげられるのが、ベゼルの幅。Pixel 6 Proはギリギリまでディスプレイがひろがっています。

手前がPixel 6、奥がPixel 6 Pro
Image : Yui Kashima

出っ張りのあるカメラバーは思った以上に主張してきます。特に6 Proはカメラバーを合金製フレームで囲っているので目立ちます。というか、6 Proはカメラバーだけでなくフレーム全体がポリッシュ仕上げになっているので、四方がキラキラしています。一方Pixel 6のほうはテクスチャ加工なので落ち着いた印象。これは好みが分かれそう。

個人的に気になったのが、ボディの上部にキラキラしていない部分があること。ケースをしちゃえばわからないのですが、画竜点睛を欠く感が否めない…! (5Gアンテナのためであろうとはいえ)。

Pixel 6、6Proともにイヤフォンジャックはなし
Image :Yui Kashima

Android 12でお目見えした「Material You」によって、Pixel 6シリーズも壁紙に合わせて、アプリのアイコンやUIなどのテーマカラーが揃えられて可愛いです。が、今のところGoogleの純正アプリしか色味が変わってくれないんですよね。

Image : Yui Kashima

GmailやYouTube、Google Mapなどはきれいに壁紙と馴染んでくれるものの、TwitterやInstagramなど他社製のアプリの色味は変わらないので、めちゃくちゃ浮くという……。今後の対応が待たれます。

ディスプレイに指紋をあてれば即ロック解除可能
Image : Yui Kashima

地味ですが、ディスプレイ内蔵型の指紋認証も気にいってます。反応速度もよくて、余計なストレスはかかりません。

カメラ:iPhoneとは全く別の方向性。くっきりはっきり

Image : Yui Kashima

Pixel 6は広角と超広角のデュアル、6 Proは広角、超広角、望遠のトリプルカメラです。Pixelシリーズの魅力と言えば、機械学習を生かしたコンピューテェーショナルフォトグラフィーの美しさが挙げられますが、今回も素晴らしい進化を遂げています。

太陽光も美しく表現。建物の細やかな部分までくっきり
Image : Yui Kashima
影と光のコントラストもきれい
Image : Yui Kashima

■20倍の超解像ズームはかなり優秀

Pixel 6 Proで特に素晴らしいのが、超解像ズームと望遠カメラを組みわせることによって、最大20倍ズームが可能になっている点。(無印Pixel 6は望遠レンズがないため7倍)、これが本当にすごい。無印とProでもっとも違いを感じる点でした。

左が1倍、右が20倍ズーム。国立新美術館のガラスの模様まではっきりとらえます。
Image : Yui Kashima
左がPixel 6 Pro、右が無印Pixel 6。

並べると拡大したときの差が歴然……! とはいえ、これはわかりやすくするために引き伸ばしているので、Pixel 6でもスマホの画面上で見る分には充分なクオリティです。

そのほかiPhone 13 Proや手頃な価格のPixel 5a(5G)とも比べてみました。

6ProIphone13文字
iPhone 13 Proと比較。ズーム画像のクオリティは圧倒的。遠く離れた場所にいるのに、太陽の光の具合まで表現できてます。
6Pro5a文字
先日発売されたPixel 5aと比べてもても差が歴然。

Pixel 6 Proは色が鮮やかで描写がきめ細やか! これは六本木駅のタリーズコーヒーあたりから撮影したのですが、遠くに見える東京タワーの赤色がきれいに写りました。Pixel 5aと比較すると、フラッグシップモデルの実力を実感できます。

■ポートレート写真は鮮やかに

ポートレート写真も撮ってみました。

iPhoneに比べると方向性が違う写真に。Pixelは鮮やか、iPhoneは自然
Image : Yui Kashima
テーブルまでが被写体と認識したPixel 6 Pro、グラスを被写体として認識したiPhone 13 Pro。写真の明るさもボケの丸みも違う
Image : Yui Kashima

なんというか、PixelはiPhoneとは色味も明るさもボケの作り方も全く違うので、正直比べるものじゃないなと……。進んでいる方向が全く違うのが写真を見てわかりました。多分、AppleとGoogleで写真の美意識が全然違うんだと思います。

これはPixel 3のときからずっと感じていることですが、Pixelは寒色系のコントラストがはっきりした写真になり、iPhoneは暖色系でふんわりした写真になる。進化を重ねるごとにその差が顕著になってきているような気がします。

■長時間露光&流し撮りができるモーションモードは超楽しい!

左がモーションモードによる長時間露光撮影。右がオリジナル

そして、Pixel 6シリーズだけの新機能「モーションモード」も楽しいです。シャッターを切ってから1〜2秒ほど待つだけで、長時間露光撮影ができます。

雑踏感ある写真もすぐに撮影できます
Image : Yui Kashima

普通のカメラで長時間露光撮影をするためには三脚やレリーズなどの準備が必要ですからね。機械学習のレベルの高さを実感せずにはいられません。

■手軽で便利な「消しゴムマジック」

寝癖がついてた!ってときにも便利
Image : Yui Kashima

いらないオブジェクトを消せる「消しゴムマジック」も手軽で気にいっています。こういった作業は、今まで専用のアプリを入れて加工していたんですが、サクッと消せるようになったのは地味に便利です。消しゴムマジックは、Googleフォトの新機能なので今後ほかの端末でも使えるようになるみたい。

独自機能も充実。音声認識は課題があるものの「使えるレベル」で便利

個人的に一番最高なのが「文字起こし機能つきのレコーダー」です。もうこれは本当に最高。もちろん、精度100%ってわけではないし、「えー」「あのー」みたいな余計な言葉も書き起こされちゃうのですが、会話のアウトラインを理解するには充分。Pixelが文脈を理解して、あとから漢字を変換したり修正したり、なるべく正確に書き起こし文を作成してくれます。健気!

思ったより精度は高いかも…!
Image : Yui Kashima

話の間があくと、改行や句読点を打ってくれるのであとから見やすいです。話者の切り替えを試みてるっぽいですが、多分これは声で切り分けてるんじゃなくて、言葉が切れた瞬間で分別しているような感じがします。ともあれ、改行がなされることで、見やすさが爆上がりしています。

太宰治の「正義と微笑」を音読
Image : Yui Kashima

更に気が利くなぁと思うのが、書き起こしをすれば後から検索できる点。「◯◯について、誰かと話したけどいつだっけ?」「◯◯についての話が出たのって、録音開始してから何分後だっけ?」みたいなときに超便利です。

「Nexus」という単語を検索窓に入れると、該当箇所にとべます

かなりの情報処理がなされるのか、文字起こしをするとちょっとだけ端末が熱くなりますが、ケースをしていれば気が付かない程度。ただ、バッテリーの消費も激しくなるような気もします。これはすべてオンデバイスで完結するので、ネット環境に依存することなく使えます。えらい!

動画コンテンツの自動字幕機能はベータ版なこともあって、これからに期待。精度は思ったより高いのですが、ビュンビュン変わる画面に目が奪われて、見ているだけなのに結構疲れます。

動画の下部分に自動的に字幕が入る

字幕が表示できる文字数に決まりがあるので、文脈を判断して後から修正するのも難しいのか、字幕の精度が低くなったように感じることもありました。正式リリースが待たれます。

まとめ:ようやくGoogleらしさが形になってきた1台

Image : Yui Kashima

登場以来、端末デザイン、カメラの性能、スペックの塩梅、独自機能など試行錯誤を繰り返してきたPixel。今回のPixel 6シリーズの端末のスペックは、ハイエンドと言っても申し分ないですし、満足度はかなり高いです。

特にコンピューティングフォトグラフィーに関しては、長年の機械学習の積み重ねもあって本当に素晴らしい出来。たくさんのデータを抱え、日々研究を重ねているGoogleの強みがユーザーが実感できるレベルで形になっている気がします。リフレッシュレートの違いやらバッテリー容量などスペックの違いはありますが、Pixel 6とPixe 6 Proの線引きは「望遠の写真をどこまで使うのか?」という点で良いと思います。

カメラ以外にも機械学習を生かした新機能が楽しめるのがいいですね。音声認識技術もかなりクオリティが高くなってきたと思います。充電持ちが心配になるところですが、バッテリー容量自体がかなり大きいですし、機械学習によってバッテリーを節約することもできるので、1日充電を忘れたぐらいではびくともしません。1日使って夜には40%ぐらいの電池残量があるイメージです。

既存の機能をアップデートしていくだけでなく、こうした新しい技術を体感できるのがPixelを持つ醍醐味。これからもソフトウェア面はアップデートしていくでしょうし、使いこなしていきたい1台です。

Source : Google

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