アフターコロナって感じがする!
Adobe MAX 2021で、IllustratorとPhotoshopの機能の一部をWebに拡張することが発表されました。
ブラウザで簡易編集ができる機能自体は、Photoshop Express Editorなど前例がありますが(現在はSparkに統合)、今回の発表のポイントはWeb上で共同作業ができるようになる点。

チームメイトにファイルをリンク共有でき、送られた方はリンクを開くだけで作業中の作品をレビューをしたり、フィードバックを送ったり、軽めの編集もできます。リンク共有された側はアプリのダウンロードも、Creative Cloudのメンバーシップも必要ありません。
他のチームメンバーから送られたコメントなどは、制作者のデスクトップ版やアプリに直接届きます。Adobeはグローバルで450人のデザインチームが実地テストを行ったそうで「Adobe IllustratorとAdobe Photoshopの機能の一部をWebに拡張することで、制作のプロセスをよりオープンに、ビジョンをより効率的に共有できます。さらに、プロセス全体から非効率的な雑用を一挙に排除できます」と自信満々。

現在Webデザインの現場でよく使われているFigmaもWeb上で共同作業ができますが、本格的に作業する人にとっては、Webよりも安定するアプリのほうが使い勝手がいいという話もよく聞きます。Chromeが重くなって、うまく動いてくれなかったら意味がありませんからね。Adobeはこの問題にどう対応するのでしょうか?
Adobeによると「クリエイティブのファイル(psdやai)は少し重く、ブラウザだけでの作業は限界があるなど、少し不安があるかと思います。そういった作業を考慮して、少し前からクラウドドキュメントを前提としたエコシステムで開発を進めています。これはiPad版をリリースした際に全てのファイル情報をデバイス上に持たせるのではなく、クラウドにファイルを集約させ、変更する作業だけをそれぞれのツールから指示をさせる仕組みです。エコシステムを活用して、Web版はこれからも開発が進んで行きます」とのこと。
Photoshopの方はパブリックベータ版として提供されます。試したい人はまずアプリを最新バージョンにしたうえで、Photoshopファイルをブラウザで表示したときのヘッダーに表示される「Adobe Photoshop web版(ベータ)で開く」をクリック。詳細はヘルプセンターで確認できます。Illustratorの方は一部ユーザー向けのプライベートベータ版としてのリリース。ベータプログラムに参加するには、ここ(英語)から申し込みが必要です。
Source: Adobe