カリフォルニアの山火事でついに「炎の竜巻」が現る…

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カリフォルニアの山火事でついに「炎の竜巻」が現る…
Screenshot: U.S. Forest Service

カリフォルニアで発生している山火事が数十万エーカーの土地を焼き尽くす一大事に発展しています。

今年カリフォルニアで発生した山火事の被害規模は、火災の発生頻度が高かった昨年上回るとのこと

中には炎の竜巻と呼ばれる火災旋風が発生した現場も(ここ3週間で2度目)。このことから、一連の火災がどれだけ深刻か分かりますね。

今も気温の上昇は止まらず、湿度も1ケタ台とカラッカラに乾きつつあります。被害がさらに拡大する可能性が大きいですね。

ベックワウス複合火災で火災旋風が発生

タホ湖の北にあるプラマス国有林の西端2カ所で発生した火災が合体したベックワウス複合火災は、週末に延焼面積が2倍に拡大し、2021年で州最大の火災となりました。大きさは月曜の朝の時点で約9万エーカーほど。

その後、ベックワウス複合火災では土曜日に火災旋風が発生。

様子を捉えたビデオがInstagramYoutubeに投稿されており、人々が車の中へ避難する中、消防士が「火災旋風だ」と叫んでいるものも。

気にな方は実際に動画をチェックしてみてください。

火災旋風とは?

実は、火災旋風には様々な呼び名がありります。炎の竜巻、炎の悪魔、炎の渦など(気象学者の中には炎の渦を規模の小さい火災旋風を表すときに限定して使う人も)

では、どんな時に火災旋風が発生するのか。主な原因は大規模な山火事による空気の過熱だそう。温められた空気は上昇し、大気の上層で冷えて凝縮。これにより空気は不安定な状態になりお互いにぶつかり合い、火災旋風が発生します。

より詳しい発生条件はまだ研究中ですが、世界中でも稀な気象現象であることは確か。

また、森林局が公開した映像からベックワウス複合火災の火災旋風が今年初のものでないと判明しています。

映像の撮影日は今年の6月29日、オレゴン州との国境付近にあるクラマス国有林の火災「Tennnant fire(テナント火災)」を捉えており、大規模な火災旋風が確認できます。

加えて、火災はカリフォルニア州以外でも発生しており、現時点で西部最大の山火事はオレゴン州の「BootlegFire(ブートレッグ火災)」。炎は6日間燃え続けており、月曜日の朝の時点で15万エーカー以上が焼失しています。

これらの状況を踏まえ、カリフォルニア州知事・ギャビン・ニューサムは金曜日に消防隊をベイエリアからオレゴン州に派遣。しかし、公式文書によると、到着後に風量と気温が上昇し状況が悪化、消防隊は「命の危険」を回避するために「安全な場所へ避難」することを余儀なくされたとのこと。

火災は3000戸の家を飲み込み、周辺住民には避難勧告が出されました。さらに、状況が危険すぎるため避難を拒否する住民の列挙をクラマス郡保安官局が始める予定です。

火災の影響で電力不足に

その後も火災は収まらず、オレゴン州からカリフォルニア州に電力を伝送する電力線(California OregonIntertieまたはPath66として知られる)をも切断。電力線はPG&E、PacifiCorp、西部電力管理局、および北カリフォルニアの送電局の所有物でした。

カリフォルニア独立系統運用機関によると、これにより利用可能な電力は5500ワットのみになってしまったとのこと。連日の猛暑で電力需要が上がり、状況はかなりきついものとなりました。

改善策として、ニューサム州知事は金曜日と土曜日に、グリットの負担軽減を目的とするバックアップ発電機と補助艦エンジンの使用を州全体で認めています。

また、当局からの消費電力削減要請を受けて、カリフォルニアの住民は節電し電力を貯蓄。こうして大規模な停電は防がれました。

しかし、再度フレックスアラート(自主的に節電を求めるもの)が発令予定なので、いまだに電力不足からは抜け出せていないようですね。

山火事で被害が出ている州は他にも

合計で12の州で山火事が確認されており、合わせて76万8000エーカー以上が焼き尽くされています。

残念なことに、アリゾナ州では土地管理局と共に北西部の杉盆地火災を監視していた消防士2人が、飛行機の墜落により死亡しています。この火災はカナダ西部にも広がっており、当局は「緊急措置を講じる」準備をしているとのこと。

数十年に渡って、気候科学者たちは化石燃料の使用を止め温室ガス排出量を削減しない限り、急激な気温上昇と山火事は避けられないと警告していました。

今回の山火事は、科学者たちの警告をより深刻に受け止めるきっかけとなったのではないでしょうか。

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