小さなスマートフォンって、いいですよね。
コンパクトなスマートフォンはディスプレイの大型化に伴って流行遅れとなっていますが、ASUS（エイスース）の新しいZenfone 8は、小さなパッケージかつ驚異的な性能を実現しています。
基本的にハイスペック路線
Zenfone 8の5.9インチディスプレイはPixel 5とほぼ同じ大きさですが、ミッドレンジのSnapdragon 765Gプロセッサの代わりに、Qualcomm（クアルコム）のフラッグシッププロセッサ Snapdragon 888が搭載されています。Zenfone 8の価格が600ドル（約6万6000円）とPixel 5より100ドル安いことを考えると、これは印象的です。
さらにZenfone 8にはSamsung（サムスン）製の120HzのFHD+有機ELディスプレイと、6GB／8GBのRAM、128GB／256GBのストレージ（構成によって異なります）が搭載されています。またPixel 5には搭載されていない、3.5mmイヤホンジャック（とかなりパンチの効いたステレオスピーカー）と、ディスプレイ指紋認証リーダーも存在。microSDカードスロットはないものの、Zenfone 8はトップレベルのスペックと驚くべきコストパフォーマンスを実現しています。
しかし、いくつかの妥協もあります。背面カメラはソニー製のIMX 686センサーによる6400万画素のメインカメラと、IMX 363による1200万画素の超広角カメラの2眼しかないのです。つまり、望遠カメラはありません。
興味深いことに、Zenfone 8はAsusのROG Phone 5のような意欲的なデザインではありませんが、Game GenieをサポートすることでゲームのDNAを注入しました。Game Genieでは設定の微調整、バックグラウンドRAMの解放、通知のブロックなど、ゲームを楽しむためのさまざまな機能を提供しています。Game Genieは十字キーがないモバイルシューティングゲームに十字キーを追加することもできます（ちょっとずるい機能かも…？）。
さらに4000mAhのバッテリーと、驚くほど高級感のあるガラスとメタルのボディ素材、IP68の防水・防塵性能を備えています。Zenfone 8に欠けている唯一の機能は、Qiワイヤレス充電くらいでしょうか。
私はまだZenfone 8を短時間しか使っていませんが、その価格とスペックから2021年のコンパクトスマートフォンの中で最もお気に入りになりつつあります。しかし、今年の夏の終わり頃にはXperia 5 IIIが発売され、年末には新型のPixelが発売されるでしょうから、正式な勝者を決めるのはまだ先になりそうです。
Zenfone 8とは別に、ASUSは6.9インチの巨大なスクリーンと回転式カメラモジュールを搭載し、ヒンジを使ってスマートフォンの前でも後ろでも写真が撮影できるZenfone 8 Flipを発表してます。現時点ではZenfone 8とZenfone 8 Flipの具体的な発売日は未定ですが、いずれも今夏中に発売される予定です。
