3Dプリンターで電気自動車用のバッテリーが作れちゃう新技術の効率性よ!

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3Dプリンターで電気自動車用のバッテリーが作れちゃう新技術の効率性よ!

「セラミックと金属は、リサイクル素材使用」

新しく、3Dプリントで電気自動車用のバッテリーを印刷できる技術が発表されました。武蔵精密工業が出資するSakuu Corporation(米カリフォルニア拠点)によれば、この新しい3Dプリンタシステムを使えば、従来のリチウムイオン電池と比べて小さく軽量の固体電池が、オンデマンドで作れるとしています。

従来の固体電池とは"真逆"

3Dプリントには、粉末の材料を焼結させて固体にするシステムと、材料を精密に噴出するジェットタイプのものが使用されるといいます。このシステムを使うと、セラミックや金属などをプリントできるとか。

これについて「一般的に分厚く脆いセラミック層になっているような、大量生産に不向きな固体電池とは真逆」と、Sarah Saunders氏は3DPrintで説明しています。

小さく、軽く、効率的

同社はまず、2輪、3輪、小型4輪の電気自動車市場に注力し、小型で軽量、容量を改善した固体電池を提供するとのこと。AMプロセスには俊敏性があり、必要に応じてあらゆる種類やサイズのバッテリー生産を簡単に切り替えることができるとしています。創設者のRobert Bagheri氏いわく「たとえば、同じスペースで2倍のエネルギーを、半分のスペースで同じエネルギーを生成することができる」といいます。

システムは簡単に変更可能で、自動車用とスクーター用のバッテリーを同日にプリントすることも可能というので、かなり効率的なことがうかがえます。また、従来のリチウムイオン電池に比べると、50%の軽量化と20%の小型化を実現したとか。

さらに注目すべきは、新しい素材ではなくリサイクルのセラミックや金属を使用することで、環境負荷を低減できるという点。こうして3Dプリントされた電池は、スクーターなど一部の電気自動車にのみ展開されるとのことです。