ディズニーがロボットに粘土制作を教える

  • author Andrew Liszewski - Gizmodo US
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ディズニーがロボットに粘土制作を教える
image:shutterstock

おねんどお姉さんと、おねんどロボのコラボが見たい。

人工知能が詩をかき、絵を描く時代ですから、ロボットが彫刻したって驚くことじゃありません。でも、あのディズニーがロボットに彫刻の手ほどきをしていると聞くと、ちょっとびっくりします。なんせ、一流の先生が教えるわけですから。

ディズニーの研究チームとチューリッヒ工科大がタッグを組んで開発しているのが、RobotSculptor。その名の通りロボットのスカルプター(彫刻家)で、ロボ用にカスタマイズした彫刻ツールを持った6軸のロボットアームがソフトウェア制御で粘土製作を行います。作るモノは、人間が3Dモデルをアップロードしロボットに教えます。ソフトウェアが3Dモデルを読み取り、ゴールとなる最終形態まで、どうツールを動かし、どう彫ればいいのかを計算します。また、人間がパラメータを操作して、調整することも可能。なかなか上手なもので、ロボットが作った粘土のメビウスの輪を見ると、なんかちょっと哲学的な気分になっちゃう…。しかし、RobotSculptorにはイマジネーションやクリエイティビティはありません。人によってプログラムされたモノを彫るという作業しかできません。今はまだ、ね。

ディズニーが研究開発していることで、アニメーションでの活用が浮かびますが、粘土の利用はもっと幅広です。例えば、3Dプリンタによる試作品製作が広がり、試作品のプロセスが飛躍的にスピードアップしていますが、そもそも試作品を作る前のアイディア段階で粘土で実際の形を作ってみるというのはよくあること。この粘土プロセスすらオートメーション化されれば、製品完成までのスピードがさらに早まる可能性も。

また、既存の彫刻のレプリカはもちろん、ミケランジェロやドナテッロに特徴をロボットに組み込むことで、「ミケランジェロが現代で〇〇をテーマに彫刻するなら」という新しい作品も生み出すこともできるのではないでしょうか。AI芸術という取り扱いが難しそうな世界ですけれど…。

Source: YouTube / DisneyResearchHub