重いものが楽に持ち上がる。「着るロボット」パワードウェアの開発は、未来からの逆算で

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  • author 渡邊徹則
重いものが楽に持ち上がる。「着るロボット」パワードウェアの開発は、未来からの逆算で
Image: Mugendai(無限大)

いつかお世話になるかも。

ロボットと聞くと、二足歩行でちょっと生意気な発言をするSFチックな姿を想像しますが、現在次々に実用化されているのが「着るロボット」です。

IBMのWebメディアMugendai(無限大)に、力作業や生活を助けるパワードウェアを手掛ける企業が登場。イノベーションを起こすため、未来を見据えるどころか「未来から逆算」する開発手法とは。

大きな荷物が10kgも軽くなり、歩行アシストロボットはたった2歩でクセを見抜く

インタビューに登場していた藤本弘道さん率いる、株式会社ATOUNが開発するパワードウェアは、主に2種類。

一つは、装着するだけで腰や肩の負担を10~12kg軽減できるタイプ。重いものを持ち上げる際、ロボットの腰関節や手首につながったワイヤーが体の動きをアシストする仕組みで、建築や土木、農林業といった体力が必要な現場で役に立っています。

もう一つが、足腰の弱った高齢者などの歩行を慣性センサーで検出し、サポートする歩行アシストロボット。なんと最初の2歩でその人の歩き方の特徴が分かってしまうスグレモノで、モーターが動くまでわずか0.2秒以内のため、ほぼ自分の力で動いているように感じるといいます。

重いものが楽に持ち上がる。「着るロボット」パワードウェアの開発は、未来からの逆算で
Image: Mugendai(無限大)

同社のパワードウェアの特徴は「中動態」であることです。人が自力で動く「能動」と、ロボットの力で動かされる「受動」が融合した仕組みを指し、たとえるなら電動自転車の使い心地がもっとも近いそうですよ。

ヒントは未来にある。イノベーションを引き寄せる、Sci-Fiプロトタイピングとは

未来を先取りしたようなパワードウェアですが、それもそのはず。同社が開発に取り入れているのが、Sci-Fiプロトタイピングと呼ばれる手法です。

藤本さんは、従来の延長線上でプロダクトを開発する「フォーキャスト型」ではイノベーティブな飛躍は生まれにくいと指摘。たとえば10年先の社会や生活をSF作品をつくるように想像し、実現に必要なことをバックキャストして考えることで、革命的なイノベーションが生まれやすくなるといいます。

Sci-Fiプロトタイピングには他にもさまざまな利点があると、藤本さんは以下のように語っています。

10年後のスポーツの世界なら、優れたアスリートの動作データをクラウドに保存しておき、別の人がパワードウェアにダウンロードすれば、その技術を覚えることもできます。いまよりずっと技術の習得が早くなるはずです。あるいは、工場で働く熟練工の技能をアーカイブとして残しておけば、後輩たちが学ぶことができますし、習熟する時間をずっと短くできます。他にも、自分の身体の動きのベストな状態をデータ化しておき、筋力が低下したり、不調の時などにそれをカバーすることもできるかもしれません。

重いものが楽に持ち上がる。「着るロボット」パワードウェアの開発は、未来からの逆算で
Image: Mugendai(無限大)

そんな藤本さんが次に予測する「ロボットがファッションになる未来」の話題など、続きはMugendai(無限大)よりお楽しみください。

Source: Mugendai(無限大)

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