ゼネラル・エレクトリック(GE)が、アメリカ東海岸の洋上風力発電のパワーアップを目指し、スーパーコンピューターを導入する計画を発表しました。使用するのは、米エネルギー省のオークリッジ国立研究所にあるIBM開発のSummit。日本のスパコン富岳が今年トップとなるまで、1位の座を2年キープしていたスパコンで、現在はナンバー2。
スパコンSummitが風力発電で何をやるかというと、気流のシミュレーションです。効率的に発電するため、今までも気流のリサーチは行なわれていました。しかし通常のリサーチ方法では、研究規模と解像度を天秤にかけねばならず、たとえば高画質ならばタービンの1枚の羽のみ、発電所全エリアならば低画質と、なかなか全容を詳細に研究するのが難しい状況にありました。
そこで、スパコンSummitの出番です。Summitの力をもってすれば、今までにない大規模な研究を高画質で行なうことができ、そのデータは今後のタービンの運用・管理方法に活用されます。タービンの羽のデザインにだって影響するかもしれません。
IBMの公式サイトいわく「人類の課題に立ち向かうスーパーコンピューター」であるSummitにとって、エネルギー問題はまさに人類の課題のひとつ。やらないわけにはいきません。現在、新型コロナウイルスという課題にも取り組んでおり、Summitさんは超多忙。人類の課題は尽きません。
Source: The Verge