MicroLEDと巻き取り式有機ELはすばらしい。8K TVにはまだ手が出ないけど #CES2019

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  • author Adam Clark Estes - Gizmodo US
  • [原文]
  • かみやまたくみ
MicroLEDと巻き取り式有機ELはすばらしい。8K TVにはまだ手が出ないけど #CES2019
Image: Gizmodo US

TV関連の話題には事欠かなかった今年のCES。

ラスベガスで開催の家電見本市「CES」。さまざまな新製品を見てきた米GizmodoのAdam Clark EstesがTVジャンルについてまとめる記事を書いていました。翻訳して紹介します。


TVなしのCESなんて想像できませんが、今年はTVなんてないようなものでした。それはCESにTVが展示されていなかった、ということではありません。8K TV、有機EL TV、QLED TV、巨大なTV、小さなTV、いろんなTVがありました。しかし、それらが昨年のCESで私たちが興奮させられた高価なTVとどうちがうのかを説明するのは難しいです。まぁ、今年はもっともクールな製品を買える、とは言えますね。まったく新しいTV技術にも出会えました。でも、どれも大きくて、大きくて。大きすぎました。

新しい8K TVが続々と発表されたが、高価でとにかくデカい

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Image: Gizmodo US

まずは実際に買えるTVから始めましょうか。いくつかのトップメーカーが新しい8K TVを発表しました。Samsung(サムスン)はQ900 QLED 8K TVのラインナップを拡張、65インチ/5,000ドル(約54万円)〜85インチ/15,000ドル(約160万円)を選べます。昨年発表されたモデルのように、これらのTVは4KコンテンツなどをAIを使ってアップスケールし、8K解像度のように見せることができます。

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Image: Gizmodo US

Sonyは85インチと98インチの8K LED TVを、最上位シリーズに当たる「MASTER Series」にラインナップしました。LGも88インチの8K有機EL TVを発表しています。これらの価格はまだわかりませんが、Samsung同様に数千ドルクラスの最高級品になることはまちがいないでしょう。

現状、8Kコンテンツが極端に少ないということは覚えておくべきです。すなわち、8K TVを買ったとしてもアップスケールされたHDまたは4Kのコンテンツを観ることになります。お店で簡単に8K Blu-ray版『ヴェノム』を買えて、超高価な最新TVで楽しめるってわけじゃないのです。

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8Kではすべての本が確認できてしまう
Image: Alex Cranz/Gizmodo US

興味深い新製品としては、TCLが開発したQLED 8K Roku TVシリーズがあります。TCLは急成長中のTVブランドで、高品質なハードを信じられないくらい低価格で販売していることでよく知られています。TCLの6-シリーズは650ドルで、本当に本当にお買い得です。TCLは8Kゲームに参入し、そのためにRokuとパートナーシップを組むそうですが、これは非常に魅力的ですね。TCLのTVがお手頃価格になる可能性がありますから。

しかし、8Kはまだインパクトに欠けると言っていいでしょう。8K TVがすばらしくないというわけではありません。肝心の8Kコンテンツがないのが大きな問題です。また、4K TVにはHDRやより広い色域への対応といった、たくさんの改善がなされうるということは指摘しておいてもいいでしょう。なにより、今年登場した8K TVは大きすぎてふつうの人の家には置けなそうです。98インチのTVを自宅のリビングに置けるなんて人、います? お金持ちならたぶん置けるんでしょう。その中のアーリーアダプターたちがTVメーカーのターゲット、ということです。

TVの未来に関わりそうな技術その1:MicroLED

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Image: Gizmodo US

魅力的な新テクノロジーもいくつか登場しましたね。

SamsungはMicroLEDというテクノロジーを詳しく紹介してくれました。これは、ディスプレイ技術を大きく発展させるものです。MicroLEDには、有機ELのような自己発光する画素が用いられていますが、それは液晶の技術に基づくもので、より明るく、エネルギー効率も良好です。理論的にはMicroLEDディスプレイはSamsungが示したように219インチといった巨大な大きさにできます。

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Samsungが展示していたモジュラー式TVのプロトタイプ「Windows」
Image: Gizmodo US

その一方で、MicroLEDは変わったアスペクト比になるよう小さくしたり引き延ばしたりすることもできます。Samsungは実際にそうするとどうなるかを示すために、Windowsと呼ばれるモジュラー式TVのプロトタイプを展示していました。

TVの未来に関わりそうな技術その2:巻き取り式有機EL

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Image: LG USA Home Appliances and Electronics/YouTube

LGは昨年のCESで発表した「巻き取り式有機EL」を販売するつもりです。これは文字通り、使わないときは巻き取って箱の中に格納できる有機EL TVです。これも高いTVになるでしょう。LGも「巻き取り式テレビは8K TVよりも高価になるだろう」と語っています。LGの有機EL TVは今でも7,000ドル(約76万円)はするのですが。まぁ、ブルジョワのおもちゃでしょうね。

4Kが普及する年か。8K TVがお茶の間にくるのはまだ先

繰り返しになりますが、今回紹介したトレンドはあくまでCESのトレンドです。メーカーは最新テクノロジー=数年は享受できないであろう未来で人々を興奮させたいのです(お金持ちはこの限りではありません)。

4Kコンテンツがないころ、4K TVの展開はゆっくりしたものでしたが、今は4Kコンテンツがたくさんあって、Netflixでストリーミングすることもできます。要は、8Kは今のところふつうの人たちにとってはあまり意味のないテクノロジーなのです。でも、数年以内に業界標準になる可能性はありますね。

もし8K TVを今買うなら、リビングの何もかかっていない壁に退屈さを感じることはなくなるでしょう。その巨大な画面に映し出される映像には圧倒的な美しさがありますから。

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