MacBook Air 2018レビュー:クリエイティブな企業から生まれた平凡な品

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MacBook Air 2018レビュー:クリエイティブな企業から生まれた平凡な品
Photo: Alex Cranz (Gizmodo US)


「これで十分」という人も多くいるとは思うのですが...。

ここ10年ほどMacbook Airに似たような製品が目立つようになり、Appleの象徴的なデザインもいまや古くなってきていました。たとえば素材に注目すると、最近ではアルミニウム (新型Airの場合、100%再生アルミニウム)ではなく、マグネシウム合金(Alienware)、カーボンファイバー(ThinkPad X1 Carbon)、さらにはレザー(HP Spectre Folio)までもが採用されるなど多様化してきているのがわかります。

新型MacBook Airは、おそらく数年前に発表していたらもうちょっと感動できたかもしれないと思うところがあります。最新のMacBook Airの基本情報は、第8世代i5(Yシリーズ)のプロセッサー、RAMは8GB、SSDは128GBにして13万4800円(税別)。今回レビューするにあたって実際に使ってみたのですが、第一印象から特に変わったことはありません。見た目はいいですが、正直なところコスパが悪いように感じられるのです。

Apple MacBook Air(2018)

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これは何?:Appleがデザイン変更してパワフルになった新型のMacBook Air

いくら?:13万4800円(税別)

好きなところ:見た目、ライト、最新のMacとしては比較的お手頃

好きじゃないところ:ほかのMacBookのほうが優れていて、もっと安くて使えるWindows製品もある

容量とサイズ

まず気になるのが、ストレージ。最新のMacBook AirのSSD容量は、128GBしかありません。Adobe Photoshop、「Geekbench 4」、『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI』をインストールしたところ、残りのストレージはたった76GB。数年分の画像や動画、数本の映画をアップロードしたら、128GBはあっという間に足りなくなってしまいます。

256GBにすると、価格は15万6800円(税別)に。256GBでも足りない人には足りないし、パフォーマンスが上がるわけでも、バッテリー寿命が伸びるわけでもないのに、約2万円プラスで支払うことになるのです。

「Air」といっても、"超"薄型ではありません。Airの場合、薄型なのは片側のみ。薄いと感じられるサイドは約4ミリですが、反対側は1.5センチと、最近のMacBook Proよりも分厚いです。さらにAirの重さは約1.25キロなのに対して、MacBook Proは、約1.37キロ。Appleで最もパワフルなproと比べても、この僅差...! やはりAirには、無駄なスペースが多いのが否めません。

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Photo: Alex Cranz (Gizmodo US)
すごく薄いといっても、片方だけですね。


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Photo: Alex Cranz (Gizmodo US)
もう片方は実は、もっと性能のいいMacBook Proよりも厚いんです。


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Photo: Alex Cranz (Gizmodo US)
MacBook ProのThunderbolt 3端子は4つ、Airは2つです。ヘッドホンジャックはどちらもあります。


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Photo: Alex Cranz (Gizmodo US)


バッテリー寿命と動作スピード

バッテリー寿命に関しては、米Gizmodoが調査を行ないました。画面の明るさを200ニトにセットしてYouTube動画を流したところ、Airは9時間16分、Proだと10 時間35分持ちました。この結果はAppleが公開している通りです。

いっぽう、ほかのYシリーズPCでいうと「HP Spectre Folio」は12 時間22分、「Pixel Slate」は10時間48分稼働するという結果になりました。どちらもMacBook Airの"9時間ちょっと"と比べると長く、Appleの薄型デザインとのトレードオフがここに現れているような気もします。

Airの動作スピードは、特に文句ありません。DellのXPSライン、その他HPのSpectre 製品にみられるUシリーズ、MacBook ProのHK CPUと比べてもYシリーズCPUは遅いですが、そんなに気になるほどでもないからです。

「Spectre Folio」や「Pixel Slate」がi7プロセッサーなのに対して、Airはi5プロセッサー搭載。ちなみに13インチデバイスで最速のCPUを搭載しているタッチバーつきMacBook Proは、Mac、Windows、Chromeユーザーにとって最速のパソコンのひとつというポジションを維持しています。

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Photo: Alex Cranz (Gizmodo US)
Touch IDと電源ボタンが一体化しています。Apple PayやMacへのログインに使うことができます。


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Photo: Alex Cranz (Gizmodo US)
キーボードはProとだいたい同じ。お馴染みのキーストロークが浅い感じで、ホコリによる影響は軽減されているはず。打鍵音はマイルドになったように感じます。


MacBook Proと比べるとどうか

タッチバーつきMacBook Proは、Airよりも6万円ほど高くつきますが、その差は比べがいがあります。比較的薄型で、ほんの少しだけ重たいProですが、2,560 x 1,600ピクセル標準解像度の13.3インチディスプレイは、2,560 x 1,600ピクセル標準解像度の13.3インチディスプレイのAirと比べて100ニト明るく、広色域のP3対応になっています。いっぽう、AirのディスプレイはsRGB対応のみです。

タッチバーなしのPro(約14万円)も同じく、色鮮やか。UシリーズCPUは2017年以降アップデートなしですが、Airよりも少し速いです。ということは、わずかに重くなるにしてもプラス1万円ほどで、ディスプレイ、バッテリー寿命、スピードが良いものが手に入るのです。

もちろん、Airの存在意義はProとは別のところにあるわけですが、たとえば数年使ってeBayか何かで売りに出すとしたら相対的にProの価値が高く評価されることも一応覚えておきたいところです。

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Photo: Alex Cranz (Gizmodo US)

全体的に、Airにはパンチが欠けているような気がしています。たとえばMacBook ProのTouch Bar、あれは失敗かもしれないけれど、少なくとも挑戦はしてたじゃないですか。でも、Airに関してはそんな努力もありません。HP Spectre Folioのようなレザー製のボディや、 ベゼルレスな Dell XPSのような新鮮さにも欠けています。

価格もバフォーマンスもバッテリー寿命も平均的で、ちょうどいいという人も多いのかもしれません。でも、何年ものあいだAppleファンとして製品を見守ってきた人たちのなかには、新型のMacBook Airが退屈にすら感じる人もいることでしょう。ラグジュアリーとクリエイティビティ溢れる会社から生まれた、平凡なものだと思わずにはいられないのです。

なかにはデザイン性が高く、手持ちのiPhoneとも相性がいいパソコンが欲しいという人もいるでしょう。手に届く価格帯で、macOSが使えるパソコンが必要な人にとって、最新のMacBook Airはそのニーズに十分応えてくれるといえます。 でも、残りのそうでない人たちはほかの選択肢を検討してもいいのかもしれません。

メモ

  • 特別速く動くわけではない
  • バッテリー寿命は普通
  • ディスプレイは素敵だけどMacBook Proほどじゃない
  • もう少しお金を出せる人にはProを勧めたい

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