細かい作業の末に生まれた美しさ。
ニューヨークの摩天楼は、時間の流れを早送りで見られるタイムラプス撮影に最適な街並みです。青い空がオレンジ色の夕焼けになり、オフィスや住居の窓には明かりが灯り、空には月や星が出てまた日が昇る……という1日の移り変わりを撮った映像は昔からよくある感じですよね。
ですがフィルムメーカーのJulian Tryba(ジュリアン・トライバ)さんが、そんなタイムラプス映像作品『NYC Layer-Lapse』にレイヤー効果を追加。音楽に合わせて各建物の昼夜の姿がコロコロと変わっていく、クールな映像になりました。
背景が星雲になっているシーンが幻想的ですよね。
ビルのひとつひとつを切り抜くのは骨の折れる作業でしょうが、出来あがりをみればそんな苦労もなんのそのです。
ジュリアンさんは、3年前にもボストンで撮影した『Boston Layer-Lapse』を制作したことがありました。 前作がどのようなものだったのかも、あわせてご覧ください。
ボストンの動画では手作業で30のレイヤーを作成したそうですが、ひとつめのニューヨーク編には100~300のレイヤーが必要になることが予想されたので、まずは自動的にレイヤーを管理するコーディングを学んだんだとか。パラメーターで変化の速度を調節したり、ランダムで変化させることも可能になったといいます。
さらには音楽と同期させ、音程やリズムによってレイヤーを変化させることも可能にしてしまったというから驚きです。
数学と手作業によるアニメーションの融合という、実はアートの域を越えた作品。そう聞くと次回作がますます楽しみになってきますね。
Image: Vimeo
Source: Vimeo(1, 2) via Alinia Media
Andrew Liszewski - Gizmodo SPLOID[原文]
(岡本玄介)