できれば国内でお願いします…。
ソーシャル上のコメント表示、ニュース配信、さらにはデート候補の選別まで、すでに私達の生活の隅々にAIの判断が入ってくるようになりました。データの量が多すぎて人間が個別には分析しきれない、そんな膨大なデータから結論を導くという作業は特にAIによるマシーンラーニングが威力を発揮します。
そこに目をつけたのがエストニアのスタートアップ Teleport(テレポート)です。
Teleportが提供するサービスは、ユーザーの好みを考慮して住む場所を提案するというもの。判断の基準は「税率、生活費、空気と水の汚染度合い、犯罪率の低さ、文化的な活動、山の近く、海や川の近く、交通の便の良さ」とすべてをここに書けませんが、非常にさまざまです。他にも職種、年収、家賃の予算などたくさんの質問に答えると「あなたは香港が適しています!」という具合におすすめの街をいくつも教えてくれるんです(ちなみに私は第一候補がプラハでした。言葉の壁は考えてくれないんですね...)。
また、Quartzが引用した共同創業者のSilver Keskkulaさんのブログでは、このサービスの背景にあるシステムを説明しています。それは、ストリートビューから大量に都市の画像をダウンロードし、AIによって画像の中に何が含まれているかを特定させ、都市の特徴をデータで測定するというものです。
.jpg)
ある地域から1万箇所を無作為に抽出し、ストリートビューに写っている物をAIに認識させていきます。例えば「男性が自転車に乗っている」「大きい家」「公園」といったものです。これをさまざまな地域で繰り返すことでその場所の視覚的な特性について大量のデータが得られるというわけですね。
さらにTeleportのサービスには、所得税やスタートアップ企業が多いか、どのような職種なら仕事を見つけやすいか、といったストリートビューでは手に入らない情報も含まれています。私が試したところ京都も候補地に挙がったので、日本からもいくつかサンプリングされているようです。
とはいえ、やはり言葉の壁は大きいですよね。このサービス、日本バージョンがあれば流行ると思うのは私だけでしょうか。
・「5,000テラバイトの映像どうするよ…」警官ボディカメラメーカーが、AIの映像解析スタートアップを買収
・ホーキング博士、イーロン・マスクが支持。AIの叛乱を防げるかもしれない「AI開発 23原則」
image: Silver Keskkula - Hacker Noon
source: Quartz, Silver Keskkula - Hacker Noon
(塚本 紺)