さあさあ新年度ですね。ギズも心機一転、新企画を始めますよー。
それが今回からはじまる「レビューモード」。ギズモードジャパンのスタッフがメーカーから貸してもらったガジェットを実際に使ったうえで、いいところもクエスチョンなところもこれを読めばわかっちゃう的に紹介するインプレッション企画です。
記念すべき第1回はサムスン製のドコモ端末「GALAXY Note SC-05D」です。
これって何?
発表会でのタッチ&トライでもなかなかの好感触だった「GALAXY Note SC-05D」は、Android Gingerbread, 2.3.6搭載のスマートフォン。約5.3インチ大画面ディスプレイでとにかくデカイ。そのデカさといったら、象でも使えるレベル。サイズは高さ約147ミリメートル、幅は約83ミリメートル、厚さが約9.7ミリメートル(最厚部は約9.9ミリメートル)となってます。
といっても数字ではわかりにくいと思うので、手で持った感じと他機種との比較を載せてみました。画像では左からもしくは上から、iPhone 4S、BlackBerry Bold 9900、HTC Desire HD、GALAXY SII WiMAX、GALAXY Note、iPadとなっています。さすがにiPadに比べればだいぶ小さいですけど、かなり大きいと思えたGALAXY SII WiMAXよりもひとまわり大きいサイズ。スマホとタブレットの中間といった感じです。
で、持った感想なんですが、これが意外と手が小さい人にも向いているんじゃないかと感じました。僕は一般的な日本人の成人男性の中では手が小さめですが、しっかりホールドできます。これなら女性でも片手で持てないってことはなさそうです。
デザイン
外観写真でデザインもおさらいしておきましょう。左側面にはボリュームキー、右側面には電源キーがあります。上面にはワンセグアンテナとイヤフォンジャック、底面にはスライタスペン「S Pen」の格納ができ、そのほかにMicro USB端子と通話用マイクがあります。
使い方
デザインでもちょっと触れましたが、「S Pen」というスライタスペンが付いているのが「GALAXY Note SC-05D」の特長です。せっかくなので、いろいろ試してみたいと思います。
まずは、文字認識。結構優秀で、書き順を間違っていたり、横着して一画一画書かないといけないところをつなげて書いたりしても、ほとんど認識してくれます。手書きメモを使うときは急いでいることが多いので、これはうれしいです。
次は、「S Pen」を使って絵を描いてみました。絵心がないのは置いておいて、描かれる線とペンの軌道に誤差がないので、ストレスなく描けますね。ペン先を筆っぽくしたり、マーカーっぽくしたりもできますし、色も選べるので自由度はかなり高め。うまく使いこなせば高精細な絵も描けそうです。
それから、「S Pen」を使った画像切り抜きにも挑戦してみました。こんな風に細かな輪郭をトレースしたりするのにはやっぱりペンが楽ですね。
ここが「GALAXY Note SC-05D」のベストなところ!
・高解像度HD SUPER AMOLED(スーパー有機EL)のディスプレイ、その解像度は800×1280(WXGA)。この解像度の高さとディスプレイサイズの大きさのおかげで、ブラウジングに限らずどんな時でも恩恵をもたらしてくれます。
・Xi対応下り最大37.5Mbps(一部エリアで下り最大75Mbps)で通信可能っていうのはやっぱり魅力です。
・テザリングできる無線ルータいらずって素晴らしい。
・サクサク1.5GHz デュアルコアCPUは必要にして十分といった感じ。
・2,500mAh大容量バッテリー搭載連続通話時間は約430/530分(3G/GSM)、連続待受時間が約350/310/350時間(3G/GSM/LTE静止時)っていうのは優秀です。しかもバッテリー交換可能というのがいいですね。
残念なところ
・重さ大きさとトレードオフな部分ではあるんですが、184グラムってやっぱりちょっと重いですね。
・ポケットには入らない僕はむりやりズボンのポケットにHTC Desire HDを入れてるんですけど、これはさすがに無理でした。
・ペンで下部のタッチボタンが認識されないペン操作をしているときに画面下部左右にあるメニューボタンや戻るボタンをペンで押せたらいいのに!と何度も思いました。
・インカメラの解像度インカメラの画素数は約196万画素。テレビ電話くらいにしか使わないとはいえ、ちょっとさびしい数字です。
・おサイフケータイ未対応NFCには対応しているのにおサイフケータイ未対応なのはもったいないですね。。
※AnTuTu 安兎兎ベンチマークを使用
それから、上でサクサクとは言ったものの、GALAXY SII WiMAX ISW11SCと比較してみたら、残念な結果に...。まあ微々たる差ではありますが。
ヘンなところ
それは「Note」という名前。これがこの製品の印象をちょっとボヤッとしたものにしている気がします。「Note」といってもそこまで大きいわけではなく、Memo Pad的な大きさ。まあでも、「GALAXY Memo Pad」だとなんだかよくわからないので、あまり気にしないことにします。
一方で本当に気になったのは、せっかくワンセグが付いてるんですけど、実際に見てみると映像に粗さが目立つこと。高精細なディスプレイではワンセグ画質がつらく思えてしまいました。
買いなのか!?
ここまで見てきたとおり、「GALAXY Note SC-05D」はなかなかにトガッた端末です。Xi対応でテザリングもできる、ワンセグも見れるとあって、おサイフケータイを除けば機能・サービス面において死角なし。ただ、そのデカさや「S Pen」を使った操作感はおそらくほとんどの方にとって未体験ゾーン。そして、そこから導き出されるのは、「これは買う人を選ぶ端末」ってことです。でも逆に言うと、「選ばれし民」であればこれほどいい端末もないんじゃないでしょうか。
その選ばれし民とはズバリ「長距離電車通勤」の人。通勤の間iPadをずーっと手に持っているのは辛いけど、それに比べれば「GALAXY Note SC-05D」は軽いもんです。大画面でさまざまなコンテンツを楽しめるし、仕事をしたければテザリングでPCも活用できる、ちょっと息抜きにワンセグ見るのもいいですな。これ1台で通勤時間を有意義なものにしたい人向けと言えるでしょう。
[GALAXY Note SC-05D - 概要 SAMSUNG]
(松葉信彦)